昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

軽薄

夕闇の言葉を拾い集める。静謐なカップルたちが麗しく、正しさも捨てた二人は、自らの不和を隠すように、余韻にひれ伏している。わびしくたたずむ君を映すレンズ。一言もなく過ぎ去る出来事、途端に止んだ雨、香水のにおいが頭にこびりついて離れず、ずっと続いた寒さで凍えている君の理不尽な衝動がずさんに働くころ、紅葉している葉の音がガサガサとなびいて、僕らの歌が、世界を破壊するまでの距離を計算している君の無垢な逍遥。豊かなのは無数のジレンマがふかふかであることらしく、恒常的な破壊音が響き、論難しているだけの君らの営み。窮乏していく真理が干渉してくるからと、偏執していくだけの、幾ばくかの翅。獣たちはケミカルなものに汚れているからと、統制されない感情が終末論をうながしては、横切る動機がはためきながら、排斥される理由が証拠も残さずに遠ざかる。