昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

因子

恋人たちの愛も散り散りになり、誠意なんかを謳う毒虫たちがうごめく、真理も死んだ夜。ふかまる瘴気が現在を包み、痛点を喪失した女たちが羽化する主観的な終わりから、脊髄を嬲るような余韻の配下として、循環していく意識は、静謐に言葉をなじり、相手の状況をえぐるような、他者からの交わりなどのどれもが、なにかの奴隷としてしか生きられずに、いたぶられる青春の慟哭のような雨や風にねぶられる主体性もない子供たちの認識に迫る濃い霧。球体の中で磔にされる社会的な汚穢。だんだんと湿り気を抱えた君の無産の日々こそ、美しく創造的なものであるし、兵器利用されていく若者たちの姿。ほころぶ言葉たちと寝転がり、情報を無視して、眠り続ける。たぶん私は、情報を朴訥に交錯させるために産まれたタブレットなんだと、腸から引き出された現金みたいな言葉や、原理的な過去などに枯渇せずに、自らが生み出すものだけで飛び立つ姿をながめる君が見せつけてくる幸せなどは、所詮は借り物の幸福でしかないからと、なじる君の習慣的なルサンチマンを破壊するために、私とは存在している。乖離していく深夜。期間的な檻にとじこもり、神々しい瞬間には、対立ばかりがはびこり、バビロンが謳う権力こそすべて的な抑圧を超えて、魯鈍なままに歌い上げる姿。このままでは、命は簡単に乾くであろうし、あらゆる展開を旋回していく意識的な終わりにひしめく始まりとの交互。交換されるだけの幼稚な価値との、ごっこ遊びから、素粒子に変わるまでの機械的な配役を終え、ファシズムがはびこり、ただ操作されていることが、幸せであるという苦痛すらも麻痺して、与えられる喜びに支配され、あたかも幸せであるという認識では、人間などはすぐさま崩れ去るだけの泥人形のままである。