昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

軽薄

疲れ果てたサンタクロース。言葉を待つ彼女の貪婪な翅が降らす雪の色。ノイローゼに苦しむトナカイの仰々しい鳴き声が氾濫し、空疎な理由にほくそ笑む君の飢渇した精神が、成否を求めるほどに混沌とする世界。征服欲を満たすために動き回る歴史上の獣たち、のけものにされた君のルサンチマンが爆発するころには、修繕不可能な恋が歪んで、美しかった世界を暗鬱なものに変化させ、些細なよろこびを売買する資本主義的な世界が制圧する世界とは、戦争をして豊かになったのかと、歪んだ思想を紙幣に変えるころには、憎しみはどんどんと増していき、逸脱できずに、いつかの痛みを復元する海馬が、相互互換する理由を利用し、流動的な痛みが横隔膜を傷つけて、絶え間ない吐き気に襲われるだけの日々から逃れるために、すべてを即座に捨て去るべきであるし、あらゆる権利を用いて、疎ましい理想をかかげてきた世界は、利息を払わせ、絶えず悪意を撒き散らすだけの民主が叫び続ける苦悩とは、ただ利己的に自らの理想の世界を建設するために誹り、排除するだけに浸る快楽的な悔悟をばらまくウイルスに侵され、新たな病を生み出し続ける。タナトスを売りさばくプッシャー。安楽死を望む肌を露出させた18歳の破片。起爆剤を飲み込んだパレスチナの闇。悠揚する雫を集めては、保たれる瞬間とは、持ち合わせた時間と取引を続け、つたない永遠なんかと交換され、高揚感すらも失った声の波形や、経過していくほどに若返る木々や、短絡的な文章が乱立する空間ですれ違う冬の息や、たちまちに現れる空腹感を歌うサイレンが、意識と連動して、退屈を駆逐して、チクチク痛むこころとの会話を測るころには、夜に飲まれて、帰る場所もないから、その辺で自由に眠る。