昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

強要される真理

住み慣れた街などは俗物の森のようだ、と野良猫すら引きこもるウイルスにまみれた連帯感との遭遇、思考にからまる末路と、熟れた彼女たちが妥協し続けるのを傍観する私も、単なる俗物であるし、我々は兵器であると打ち明ける君の憂鬱な心の内側に張り付くヒルをいっぴき、いっぴき、と取り外してゆくだけの単純作業で日給数万円がふところや、やぶれたポケットや、難しくねじ曲がる頭の中で、チャリーンと音がするスマホゲーみたいな仕事、思考停止して見上げる空は、なんか漠然と宇宙とつながっていて、果てもなくさまよう我々の彼方では、心の隙間を狙うハンターどもに狙われ続け、疲れ果ててもなお、休まることがない、と歌っているカートのディストーションに混ざり合う鼻歌が聞こえるし、君との約束なんか忘れて、どこでもない場所でドラスティックな感情に磔にされながら、槍や矢が刺さる身体を儚くなでる君の白い手も白すぎるから、薄気味悪いし、ゾンビや幽霊たちを製造する普遍性から逃れてゆく私は、怠慢でままならぬ精神はグロテスクだが、儚さを売りにして、リリカルに挿入する真理の下では、自由すらも超越する。