昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

焦熱

叩いたら壊れてしまう君は、好きな人と死にたいと言う。カタルシスにより溶けたアイロニカルに歪んだ心が路上でコールタールかなんかになって地固める的なメルヘンを引き起こす魔法を考えながら精神は肥大化する苦悩により沈み込み、意識の最奥地までめり込んでゆくけど、けれども何が解決したわけでもないから、デタラメに感情を撒き散らかして、数々のジレンマを超越して、悲哀に満ちた季節を齧りながら、がんじがらめになっている昨日にバイバイと告げる。そのような形式的な愛は不純で、今に偏執するばかりだし、信じていたはずの愛も通り過ぎれば何でもないようなものであったのか、とそこにあったはずの愛は行き場もなくさまよいながら、生きた心地もしないけど、なんとなく生きるなんてことは嫌いだから、機械的に生きて順応するよりも、生き辛くとも、生きたいように生きなくても、生きているのだ、と言い放つような鋭さを得て、逸する先に何もなくても、なんでもないものの間を走り去る野蛮さを感じていたい。シニカルなダンスを続け、リバイバルされているだけにすぎない日々で断続する表現によって、我々は淡白に時代を食しては、歓喜にうごめく時代のおぼろげなものを健気にあつらえては、あたかも生きているかのように通わす言葉の脆さに嘆いては、散漫な歴史を崇め、何か神のようなものを何故か信じては、妨げられるだけの今にわびしく募るものによって、変化してゆく本質なんかを掘り起こしては、何かがおかしいだとか、何かが違うとか、とうるさく付きまとい、つくづくに与えられる制限に苦しんでばかりいる。