昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

完結する青

雲の上でブランコに乗りながら、思いを編む。言葉がなびく空はかかずらうことを忘れ、静謐にゆだねる精神は、眠るよりも心地よく、短時日にまじわる時計の音も聞こえず、呼吸すらも忘れ、故郷すらも捨て去る、そんな毎日を過ごす私は忙しくもなく、苦しみもない。なぜかと言われても、無いものは無いのであり、そこで当たり前のように語られるものに必然性などを感じることすらない。すべてがあたりまえのように扱われていることが許せないし、そのあたりまえのものが謳う正しいとされていることを受け入れがたいし、確かなものすら、作り出されたものであることに耐えられないし、たとえ無駄であり、無謀であるとしても、だ。戦わずして逃げ帰るのは、あんまりだし、あまりにも苦しみは継続され続け、誰もが解放などを目指しているようで、それはただ、自らを苦しめるために陥れ、貶めているだけに過ぎない。お前たちは、愛という知り得ないものに対抗して、憎しみ妬むのか、あらゆる悲劇が食い込んだ心臓を動かし、太陽を睨みつけ、夜に巣食う毒虫みたいだし、未来も機械的になり、快適求めるばかりで、すべてと敵対してばかりだ、と。促す君の顔も嘘で塗り固められているし、何も信じれないところから、また始めるだけであるし、決してめげないだろうし、貫き通し、自らをも突き刺し、捨てるものもなくなったあたりから、世界はピカピカと輝きを放つ。鈍色に輝く月で羽化することごとくが健気に降り注ぐ、胸骨に響く声がカタストロフを迎え入れ、鮮血が描く損得も善悪も終わり、尊厳すらもいらなくなり、くたびれるだけの日々で加速する裏切りが枷に変わる前に、前のめりで世界と対峙し、一切は簡潔に散りゆくものであり、とめどなくあふれる儚さに酔い痴れる間も無く、ここで与えられたものに感化される暇もなく、ただ過ぎ去るものを見つめるだけで終える日々の片隅では、悔いばかりが荒んで見えるのか、と懐かしむ暇があるならば、ひたすらに悲観する暇があるならば、次々と今を飛び越え、怯えることなく、答えなどなくとも、ここで弔う思いが、らんらんと駆け抜ける。