昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

絶え間ない変化

君の星は、もう死んでしまった。陰る色と、歯止めもなく迫るガンマ線の嵐、被害者意識の地雷系女子たちの呪文で血を流す木々、タブレットの中での母体で流れる水の音、呼吸を忘れて眠る動植物たち、食洗機の中で暴かれた真実をゆらす風、タバコのヤニで黄ばんだカーテン、ガジュマルの木で眠る虫たちのルーツ、輪唱される神話を描き、一冊の本にして、トタン屋根で眠る子猫たちが見つめる森羅万象がエモーショナルに散りばめたメタファーを集めて、私は制限なく踊り続け、果たす役割や、義務や責任なんかに中指を立てて、ファストコアを聴きながらスケートに転じていた十代の波紋、あらゆる悲劇をかき鳴らすベース音、避雷針にぶち当たり裂ける空間、荘厳なスカートのスリット、夏のコンクリートの暑さにのたうちまわり、苦しみなどを過度に消化させるために動物たちを屠殺するのは終わりにして、なにかを食べて喜ぶという時代は終わりなんだよ、と時代を用いて正義を語る奴こそ、自らを正当化させるための理屈をこねているだけで、なんの真実にも到達できずに、倒錯し偏りを示すだけの思想なら捨て去るべきであり、あらゆる悲劇を参照するだけのネットワークに関わるほどに、自らの虚しさは普段より肥大化し、襞のような苦しみから逃れられずに、心の闇に吸い込まれてしまう。善悪や強弱は口うるさく付きまとうし、誰もが自らの正当性を求めるばかりで、愛は畜生に変わる。ランナーが撒き散らす狡猾なウイルス、備蓄されたものを高く売りさばく資本主義的な恫喝、崩落する価値の隣で泣き叫ぶ子供の頃の自分、憤怒にゆれる都会での酸欠、私があると語る以前にな、それは現れた、ただある姿のままに備わる私を見つめるそのなにかが、私を見つけたことにより増幅する憎しみや羨みの影を自らに背負わせ、私が私であることを失うままに敷衍していく感情とは、私が語る以前から、そこに備わるものである、と告げる存在論的なものからの乖離を目指し、私自体をめちゃくちゃに壊す画期的で、勝手気儘な魔法を自らにかける。美しい時などは一瞬の出来事であるし、過ぎてしまえば、それはなにも無かったかのように処理される、と秋の体臭が鼻腔をくすぐり、繰り返されるだけの出来事とは、退屈しのぎでしかないのだから、なにがどうなろうと、愛してさえいれば、それでいいではないか、と儚く散らばる夢や幻が高まる鼓動と入り混じり、腐敗した森羅万象を食べ尽くし、画期的なニュアンスをたずさえ、あらゆる弊害を飛び越え、延々と現れる所以を捕食し、期限を超越して、真理を紡ぐ。