昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

強固になる

君が私になってよ、と彼女は語る。懈怠する日常の血と愛、乱暴な本能による結合の美しさ、と揺らぐ炎を卵巣に描く絵筆の動き、細い指先で光る指輪、簡素な自由を目的に、打撲した今を朴訥に愛でる主観的な愛だけが持続して、この空間を作っているのであり、メイクアップされた軒先で苛立つ君が惰性に引き延ばす行方に敷衍していく刹那的な邪推に寄りかかる常々の記号や、不規則な動機が接続される俯瞰からあふれる冷然とした態度が世界を牛耳り、浪費されるだけの私たちの記憶が不安定さを押し上げ、あらがうほどに、私たちが求めるものにより、猶予は損なわれ、そこで応じるだけの忌々しい日々が惰性に打診するものを真似るだけの君の異質さに消え行く方針が、行き先を失い、いびつな理想を掲げては、父性を用いて、陰鬱な消毒をほどこし、おどろおどろしいシステムを体現するニセモノの木々、意識的な強要から、理不尽な意味を司る形式が用いるニヒリズムや、似合わぬ筆跡を追いかけるグランジのあの子、理想的な国家の品格なんかを謳う君たちのシステム、むしばまれる行き先から加算される意味合いの不潔さ、君の身体の柔らかな感触、若い二人は別々の道を破砕しながら、システマチックな動物になるための儀式を続け、健気だったあの頃を調理なんかして、美味しくいただくかのように過去の贖罪を繰り返し偽造し、今の食材に変え、平気に笑う君たちの刹那を食べる暗い日々を送る私は地下室に移住し、近しい異常者だけと友達になり、意味がある会話だけを行い、ただ普遍的な生活なんかに吐瀉物を撒き散らす。どいつもこいつも嘘ばっかであるし、偽装され続ける結末に注がれる成否を飛び越えて、あらゆる悲劇を乗り越え、のらりくらりと理性をリセットし、陰湿に消費される世界を超越して、散漫な動機がとがめる瞬間を蹴散らし、ノスタルジーにゆらぐ制限を泳ぎ切るための体力を蓄える。