昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

惰性で引き伸ばされた命

自分だけは大丈夫って麻痺した感覚が自らの首を絞める。まだらな雲から垂れ下がる蜘蛛の糸をつかむために、蹴落とし合う人々の窮屈そうな所以、誇大妄想に締め付けられ、ニセモノの使命感が堅持する理由により、世界は冷めた空気感を孕んで、連呼される言葉を横領するために互いを痛めつけながら、長らくの退屈を埋めるためだけに、怠惰な理由を引き伸ばしながら、こじれる時代の捌け口になるために、誰かが提示する薄い希望を啜りながら、肥大化する苦しみを敷衍させ、増幅する妬みなんかを複製しながら復讐をかかげ、自らのルサンチマンにより枷を嵌められ、ニセモノの連帯感に引き摺られ、安易に結末を貪り、輪唱される神話や真理により、騙されてる今に疲憊し、貧寒な今がデジタル化され、同じ意味に寄りかかり、誰かの価値が打算する苦しみをまとう悲劇のヒロインを演じては、延々と引き合いに出される意味の中で従属する気配を切り離して、懐かしむよりも、過信するよりも、次々と進化を遂げ、咎めることなく、逍遥し続ける意思は、途絶えることなく孕んだものを産み落とすために、戦い続ける。安寧すら寝込むような終末論の裏側、悲哀に満ちたピアスをして、嘆いているばかりの速乾性の理由、名付けられた途端に私たちは、短絡的な道具か、偶像に変わるらしく、それは偶然でもなく、真実のように扱われては、厚かましいものが刷新する未来の中で見合うものなどになりたくもないし、長い目で見れば、この命に結末があるからこそ、求めるものが多かったのか、と加算される原理や原因につきまとう価値などはまやかしに過ぎないのに、私は単純な理由を損ない、そこかしこに哀れみを敷衍させては、何かに情けをかけることが、愛のように勘違いしていたのであり、それは誰かを見下したり、自分と同じようなものだ、と見誤っていたのだ、と。