昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

世界の吐瀉物

誰かの成功を吸い込み、今を克服する子供たち、街では間違いばかりが通り過ぎて、行き過ぎた先では、際限ない苦しみが襲いかかる小さなお家。仏師たちが手がける曼荼羅模様の部屋、最寄駅の道筋が神々しく光る瞬間、循環していく言葉が泣き腫らした目をして、鮮明な過去がここで潰え、なつかしむことでしか存在の不確かさに立ち向かえぬままでは、この存在とは、ままならぬままである君が紡ぐ悲しみをハサミでチョキチョキと切りながら、この世界の不穏な空気を安寧なものに変えるべく、迫害されても尚、遠ざかる思い出がビュービュー鳴いて、真理を傷つけるあたりから正攻法なものなどは、試練をたずさえ、揺籃に帰依する先々で乖離する一切が偏に結ばれた愛に行き着いて、行き先すら不透明で、不安な君が安心を求めるための暗示をかけているころには、思いが再起動されて、君との思い出すら瞬時にリセットされて、そしらぬ顔でまた出会う先では対立が生まれ、単純な答えに反して、不羈に旅を続ける。夢や希望なんていうちんぷんかんなものを崇めて、簡単に消費されるだけの未来に抱かれて、ボロボロになった君が担う未来などは、所詮は作られたものであるし、あらがうほどに食い込む今が痛いから、とバタつくほどに食い込む今が身体を貫いて、バラバラになった四肢を縫い付けては、つぎはぎだらけの身体だけど、虎視眈々と狙う目は鋭い。罵詈雑言が嬲る仮想空間で犠牲にされる意味を産卵するあたりから合致する意味が今を食い尽くし、今までやられたぶんをやり返す的なルサンチマンこそを跳ね除けて、乗り越えるべきは、モブキャラが作ったのっぺりとした理由が謳う普遍性などに事実が書き換えられ、史実を踏みにじり、自分こそが正義であり、この世界の王である的な勘違いに消費されているだけの彼らがためらいもなく蹂躙するあたりには、何も残らず、また新しいものを何も生まずに、運命をも駆逐される。真実とは、どの通りでも、この通りでもなく、道理すらなく、どのみち、ここで引っこ抜かれ、路肩に捨てられる運命なのだよ、と側溝を流れるゴミなどがカタルシスに至るためにペシミズムを利用し、みんなの理性を奪うころには、すべては純粋に昇華する。