昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

たばねる

馳せる思いが重複し、今を詰まらせていく。世界はすばらしいということすら、誰もちゃんと教えないなら、卑屈な人間や、私のように理屈っぽい者を生産製造するのか、と擦り寄る価値が瞬く間に意識を奪い、今に膠着させ、何かに拘泥させる間に些細な出来事が旋回して、意識の上をグルグルと周る。あらゆる変化を恐れる鳥がついばむ記憶の残りカスが散らばる街角、加算する理由が灰に埋もれ、運命的なものを騙るような連中が仕向けるカタルシスにより、似たものに憎しみを向けて、自分の内側で育った、とめどない同族嫌悪は、外の世界にも向けられ、自分とまったく違うようなタイプの者にすら、自身の攻撃性を遺憾なく発揮し、自分が弱いが故に、自らに向けられなかった愛情を求め彷徨う嫉視が、執拗に意識を屠る間に、根深いアイロニーが自らを貶めるように、誰かを陥れるような軋轢の間にも、誰かを愛するように、誰かを嬲る。そのような愛憎の反復、頒布される罪のにおいが儀式的に充満し、人々を麻痺させる疾しい夜、掴まるべき優しい手すら汚く感じるから、加担することもなく、自らの静寂に行き来する思いが息切れしないように、自分のタイミングで行きたいようにいく先々では、定めなんかが覆い被さり、生きづらくさせるための習慣や、因習や規律なんかに身動きを取りにくくさせられるから、そのようなものに振り回されないように、すべてを裏切り、自らのすべきことに全力なんてささげずに力を抜いて、適当に適度にながめる空がきれいだな、ぐらいがちょうど良いのであり、それだけで生きた甲斐があったぐらいで良いのであるし、あらゆる制限が生む偏見なんかにすぐさま左右されてしまうから、情報なんてものは、あまり意識の深いところに入れると昔から不快だから、負担にならないような意識に蓋をする。蓋をした上にすらのしかかる連中だ。自己顕示欲が傍聴し、この超大な宇宙を作ったのか、と加配されるギミックがゆらぎなんかを生み出し、バタフライ効果のように少しのゆらぎが、何もないところにまで影響を加えて、瞬く間に力が浸透し、こんなところにまで物質を飛ばして、新たなものを誕生させることなど、宇宙自体からすれば、なんてことのないことの繰り返しなのか。