昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

清潔な生活

我々は家や食事や生活や家族によって駆逐される運命である、と泣き叫んでいるニーチェが抱きしめる馬の気持ちになって、この世界というどうでも良いものを成立させるためだけに生き長らえているという退屈などを敷衍させては、意識を壊疽させ、近隣の雑多な演奏を聴きながら、なんとなくではあるが、満足のようなものを感じているようなフリをしながら、日々の苛立ちを抱え込んでは、今に混濁し、混迷に至る隙間からこぼれる曙光にゆらぐ大気の流れなんかをながめる仙人のような気持ちで恒久的な孤独を吸引する超巨大な掃除機かブラックホールか、クラックした先に現れる真実だとかに確率論的なものを横柄に突きつけられる前に、自分自身を弾けさせる。この宇宙空間で有頂天になり、融解した記憶に結ばれる無数の色素、らゆる死を攪拌させたニヒリズムと、たちまちに増える吹き出物の仮数、軽薄な理論のブチを抱えた野良猫と、箪笥の奥に仕舞い込んだ愛のかけら、形あるものが終わりを告げ、この孤独というコケティッシュなものに訪れるパラダイムシフトと、パンデミックを避けられずに、集う価値は、自らの憎しみにより蓄積する膿を溜め込み、混濁する意識は、いびつな観念を形成し、自らにある異物感や、存在に対する軽薄さを乗り越えられずに、想定されるものに抑圧され、よくあることだ、とねじ伏せられる苦しみにより増していく喜びを感じさせられるためにマゾヒズムに改造されるまでに至る自身の加速に着いて行かれずに、置いてけぼりをくらう傷だらけの自分を傍観するだけの自分との対立を続けては、つたない意味を貪るだけの動機が敷衍しては、この刹那に嘆じる思いも、習慣により潰えるだけに至り、逃げられぬ老いも、この制限もなくなった先々でくたばることすら笑い飛ばす。加工された真実の行き先では、迷い続ける自分が咎める過ちに苦しむばかりの君のミメシスから逃亡して、ドラスティックに結ばれ、補完される動機がことごとくを翻し、すべての過ちを許すための母のように生きる。あるいは海を食べ、山を吐き出し、世界をまた同じように作り直したり、作り上げたりしながら、しなびた世界を愛情で膨らましたりする。