昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

未熟な交換

物事を研鑽し、物理的な死を昇華させるための詩篇が降る夜、残虐な仲人が泣く和毛の丘、訴求されるものが捻出する理念、利権の構造を駆逐しても、新たな欲と力が権力を絶えず生み出しハミングする。流布する感情がチクチク痛いの、とタートルネックに苦しむ敏感肌の神、風雨にさらされた寝ぐら、ぐらつく予感やら、蓄積する苦悩やらに飢渇する民衆たちの憎悪の吹き溜まり、死しても尚、疾患に苦しむ機械的な羽虫、行政的な器官が飲み込む胃、あいまいなポストに投函される手紙などなどを吸い込んだ腸、土塊で出来た君に似た何かを愛で、結婚するまでに至る儀式的な供儀として選ばれた動植物たちの御霊、関与すればするほどに疎ましくもあるが、あらゆる法からすり抜けた途端、私たちは、轍から離れ、ひとり寂しい道を進み、意識を拡大し、意味を蹴散らし、我儘に進む。道具みたいな過去から引き上げられる思い出や面影、関連する物事から統合される意識的な終わりや、汚穢にたむろする季節的なものの記憶、遅れた感情を引き剥がす。はびこる悪意が反響し、数多の苦しみが紀元前から運ばれて、この箱庭から抜け出すために宇宙の言葉を話して、猥雑な心情に帰結していく意味合いが観点を屠り、豊穣の神と語り合い、ただ生きていれば良いわけではないが、ただ食えるものがいつも食えれば幸せなどを騙る必要もないのか、と無ければ無いで、この命は色々なものにふたたび輝きを授けるだろうし、ただ流浪し、老幼になごむ瞬間には、漂うことだけが心地よく、どこに居ても孤独ではあるが、その孤独を愛さない限りは、愛するということに捕獲され、意味を補完しては、いびつな自己愛により枯渇し、ただ求めるだけのケモノになるのだ、と妥当な言葉を多頭飼いするタナトスや、たいそうなものを謳う義務的なものに適応するために迎合されたものを崇めるだけの惰性な君が日々を崇めるほどに、日々は退屈なものになり、快活さを失い、今に滅ぼされるだけに至るし、陰鬱な証拠を引きずるだけの行動論理に引き込まれていく先で行方不明になり、担う意思などにより、似合わぬものを掲げては、陰る意識に陽が当たる場所までひたすら走り続ける姿の美しさ。