昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

四季の絵

枢要な記憶を弄るカブトムシが吸い付く真理を司る西瓜、機械的な大人たちの鬼のような表情、あらゆる倫理観を排除した世界では、もたらされる価値なんかに飼い慣らされ、些細なデータがなんかのまやかしに引き摺られ、徒に蝕まれる日々の中での数時間しかない至福の時や、祝福すらおとずれない幼稚な今におとずれるカタストロフに酔いしれる君の憎しみなどに付き合う暇はないし、悲観的なほどに損なわれる観点や、パノプティコンに陥った社会では、猜疑心にあふれ、自らをも疑うようになってしまった世界の末端で押し広げられる健気な結末につかさどる無機質な思いや、そこで横暴に繰り広げられる改憲や羅列や、意思を失った傀儡や、宦官どもが蠢く退廃的な成否の中で加速する獰猛な理由などが共食いを繰り返し、私服を肥やす奴らが熱望走し、シャットダウンしてしまった世界を凌駕するために怒りを捨てろなどと促す君が、一番の悪意を率いて、世界を壊滅してやろうなどと即す。腐り切った関係の中で継続される苦しみなどにくたばるだけの弛みが生まれ、痛みを与えるだけの退屈な世界を捨て去り隠遁し続ける私はお腹いっぱいにすることを辞め、鳴り止まない答えに耳を傾けては、体裁などを保つために生きることの不潔さに嫌気がさしたというか、はなから保つためのものなど存在すらせず、あらゆるものは即座に消え去るのであり、そこには理由などはないのだ、と肯定的なニヒリズムによる消えると無いを扱い、ただ現れたものなどは消え去るのみであるから、そこでの苦しみに苦しむことはないのであり、思い返せば苦しむだけであり、思いがなければ、苦しむこともないのでるが、思わないわけにはいかないから、思い出なんかに引き摺られずに、すぐさま忘れて、理由になんか利用されずに、勝手気ままに喚き散らし、さっさとこの命を片付けて、生き残ってはしまったが、まったく間違いだってわけでもないし、ましてや生き残ってこうして君と出会ったり別れたりもしたし、こうして喜んだり混濁したり悲しんだりもするし、怒りに任せて叫び出し、すべてを壊したりもするが、すがることもなく、こうして簡単に書き換え、次に進むことができる。それさえできれば、何も恐れる必要もないのかもね。