昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

完治しない苦悩の濃度

膨大なデータの雨に濡れ、変幻自在に飛び回る時空の果てで理論武装している奴らがうるさくつきまとい、淡々と悲劇を書き上げる作家たちが照合するものにより昇華された精神や、取り残された今に高尚さなんてものを見つけるのだ、と嘯くニセモノの神を崇める連中や、ランチタイムの奴隷として、忙しく走り回る先には理知などなく、ただ利己的に消費され、摩耗した身体が横たわり、悠々自適に独善的に誰かや何かを間引きする間に枢要なものなどないし、今にそぐうものなどなく、骸と化すまで溶かされた情念が、誰かを愛してみたかった、と嘆く隙間に色彩はなく、孤立無縁に無辜なままに散り行く定めを受け入れ、ままならぬ思いはその場に放置して、忙しく動き回るほどに虚しさとは伝染し、空白が絶えず生まれていくのに、君はいつもどこかで誰かと混じり合うほどに、増していく孤独感と戯けては、絶え間ない孤独を感じるために尽力しているようであり、有する価値が生み出す偏りがやがてカタトニーに変わり、買い被るだけの快感の後先には虚しさがつきまとうのだ、とニヒリストが語る間にも、横柄な幸せや、閉鎖的な君の八つ当たりや、火傷した肌や、はびこる愛や、バビロンのパイオニアたちや、劣悪な裏通りや、避妊具やアイロニーや、収斂や、偽装などが耽溺を繰り返し、ここで保たれる理想のために枯渇する私たちのビジョンや、ビジネスライクな言葉や、魂胆や揶揄などの刺激物や、有閑たる時代を迎えるべきなのだ、と告げるウイルスや、敏感な君の花序が規則的であるほどに、宇宙とは決められた法則や規律により成り立っているのか、と可能世界や、稼働する不可思議さや、裁かれた彼が取り繕う正解などは、所詮は権力の都合により、簡単に書き換えられるだけの答えこそをさらに書き換える。