昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

はびこる悪意とお友達

卑屈な君の理知とキッチンに溢れる酒、統制などを謳う対価と快活な経済、原理的な少女たちが横柄な至福を率いて、今を破壊するために描く真理などに到達する高揚感、たいそうなものを掲げてはいるが、歪な日々の中で欠乏していくだけに至り、頓挫するだけの社会実験の中で、悪化するだけの世界の忌々しい形状を司る形而上的な半径や、現在におとずれるずれた感情でもって、世界を噛み切る労働者たち、お父さんたちは自動車に轢かれて、お母さんたちはファシズムの道具になり、狂気に堕ちてしまったし、子供たちは孤独を飲み込み、埋まらない空腹を幸福に変えるための論理により塞ぎ込んでしまったが、そのような孤独の末端にこそ幸せのようなものが生まれるものさ、と諭す私の言葉の裏には確かな憎しみがあるものだ、とポップに語る真理のようなものが、この世界を漁るのであり、搾取するための悪趣味なシステムのウイルスのような私たちを抱える地球が一つの生命であると仮説を唱えるガイア理論から加速しているだけの宇宙の端を掴んで移動し続ける私の物質を超越した指先から発せられる光線、多角的な宇宙を頬張る大きく裂けた口、頬骨の羅針盤、真偽を司る神と友達、盗用されるだけの言葉が追憶を屠り、凡庸な価値を飛び越えるために、横暴な価値が用いる危機感などが孕む後ろめたさや、メタファーや、不安感などが掻き乱す現在に逍遥を続けるリベラルな始祖鳥と飛び回る空の青さに悲劇なんてものは瞬時に昇華し、詩か雪かなんかに変える。ギャーギャーとうるさいだけの街には終わりが近づいているし、地下街の住人たちが地上に現れ、憎しみを席巻し、世界を住みにくいものに変えてしまう。