昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

起因

踏み締める足の厚み、秋の太陽は黄金のリンゴみたいだね、と笑うそばかすだらけの猫、健気な時をひけらかす童謡、大人たちの帰路がさんざめき、高尚な動詞に抱かれる。彼らに欠如している倫理観と戯れながら、長らくに現れる柔らかい気流に乗り、優雅に漂い続け、通信すら途絶え、何も届かなくなったとしても、滞りなく現れるものが、まんべんなく浸透する。主体性もない彼らの悟性が司る悠長な宛先、記録も損なわれ、おざなりになった関連の中で垂れ流される恋の云々や、運命的な何某などが連ねる退屈なリンクに飛び、林立するビルの隙間からは血色の悪い景色が吐瀉するエモーショナルな叫びが空間を切り裂き、機械的な日々の中で快適なものを見つけ、先々で対立を続ける錯雑とした感性の中で過信ばかりを繰り返しては、くだらかいものを崇めたりし、肉欲なんかに溺れた暁には、誰も愛するものが無くなり、ないがしろにした愛はシアン化合物の海の中で文学的に蕩け、剥奪された愛の中で求める愛の虚しさに加速するあいまいな今に擦り寄る過程が抵抗をそこかしこに加え、くだらない動機などをそこらじゅうにばらまき、邪推し続ける先に現れる空腹に苦しむ君がつなげてきた思いの節々が腐り、簡単に崩れ去るだけに至り、悲観的に至る観点の中で低劣なものを掲げ、退廃的な劣等感が投函する恋文の最中に現れる憎しみのようなものが世界を覆い、すべくを駆逐したりして、支配的な物陰が快適な世界をつくろうともしないし、弔う先には優しい人のひとりも居ないし、滞る思いは、ひたすらそこで凍りつくだけであるし、つくづくに現れる苦しみの配下になんかなったりして、厭うだけの思いが誇示する利権などを保つために押し寄せる価値の供儀か道具になるかの二択しかないような世界を解体し、新たな倫理観により世界を統治するよりも放置し、あるいは放棄しながら、恫喝するよりも包括し、寛容に処理し、処置されるあやふやな義務感が迫る寂寞で察知されるべきは輝く言葉や、過渡期を迎えたものに迎え撃つような強靭な何かしらである。