昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

宇宙に充満する希望

制汗デオドラントの香りが終焉にからみつく。つたない感情が可愛げもなく転がるアパートの廊下、自己批判を繰り返すべきだ、と迫る黒電話の音、恍惚と踊る子供、お前の目の奥に深い闇を見たが、そんなものは、過ぎ去れば、なんてことない小さな汚れにすぎないのであり、寂しい結末も、血族を捨てて、制限のない苦しみの咆哮を繰り返し、月夜になればオオカミやら、コスモスかなんかに変わり、艱難辛苦なんてすぐさま変化し、さらなる高みを目指す。今まであった革命で得たものとは、僕を傷つけたことぐらいだった、と机の前で泣き続ける思春期のコードを拾い集めて出来たのが原始宇宙であり、その悲しみから一気に敷衍して広がった宇宙とは自分であり、それに気付かぬ限りは、問題や答えから抜け出せずに、抗体を探し回り、死から逃れるためだけに、その命を引き延ばすだけであるし、あらゆる運命は不死であり、どんな良いこと悪いことでも、すべては同じであり、すべては無味無臭であり、すべては意味があるし、すべてには意味など一切ないのであるし、あらゆるデータは進行形で不潔であるし、あらゆる欠如を受け入れ進まぬ限りは怒りに飲み込まれ、一切は混濁するだけに至るし、浸る意味は未熟なままで愛の汚濁により、流行病に侵され、矛盾しているからこそ、正解などを捨てて、はじめて世界を愛することを知るのであり、すべては不純であるからこそ、ありがたみなんかに騙されずに、あるがままのものを受け入れたり、心底嫌いになったり出来るわけであるし、すべては分け隔てられ、意味のない羅列に包まれ、意識は摩耗され、粉々に砕け散るだけであるし、疎外感にふるえる君の中で増える感情により、ダークマターは増殖の一途をたどり、しまいには、宇宙は単なる闇に捕食されるのだからして、システマチックなものが分裂肥大を繰り返し、仮説を喰らうクリーチャーとして、バビロンでの生き神などとして崇められる前に、神を乗り越え、君を愛するためにだけ、なんども再生を繰り返し、死すら乗り越えるのが、生きている者の役目であり、役割である。