繰り返し血を生み出す機械的な暴君ネロ、歪んだ性愛で保たれた関係性にもたらされる依存的な関わり、加算される終焉や終幕により無尽蔵に飛び交う平和に絡みつくメビウスの帯、額に現れた第三の目、帝国主義的な花が咲き乱れ、世界を修羅に変えるための変遷が義務的に迫り、セロ弾きのゴーシュの指先に見惚れ、文体の中にまで統合された亡骸として生きた花嫁、襤褸に住まう虫、乱用される刺激的な無料なものにより狂った頭がサッカリンで余計に溶けてしまうまでの軌跡、落伍者たちの返り血により汚れた衣服、カリウムの海で眠る悔悟、ペラペラの紙みたいな理論武装を燃やしCO2に変わり苦しむ地球の気持ち、生後から駆け抜けた宇宙よりも広大な基礎、空白をうごめく戦闘機、コメント欄の中でのランダムな感情、境界線も持たずに際限なく吐き出される思いの丈、軽薄な理想を携え感染を進めるウイルスの恐怖よりも、ここで憎しみ合うことのほうが、さらなる恐怖を生み出すのか、と簡単な感性により、私たちの正気なんてものはすぐさま失われてしまうの、と考えを弄り、次なる方へと進ませ、弾むような思いがひび割れ、日々は豊かさを枷に変え、いくら儲けたかがけたたましく叫ぶ先々でシェアされる感情なんてものは薄気味悪いものだし、この物語では何にも遮られずに、確かな意味を敷衍させ、普遍的なものから超越し、システマチックなものに参加せずに、慈愛や次亜塩素酸の湖に浸かり、綺麗な身体になったような野菜たちを頬張り、テクノロジーの呪いにより、不和か生じた夫婦間での成り合いや、馴れ合いや八つ当たりの中で裁かれる動機などから解き放たれ、はびこる悪意を寄せ集めて出来た性愛に基づくエゴなんかにより、私たちは苦しんでばかりいる。肉厚な保護の中、蝕まれるような陽気の最中に報道される罪の彼方、加算されるための正義は偏りばかりを生み出すし、その偏りにすら気付かずに、正しいとされるものに屈服したままでいることなんてクソ喰らえだ、と叫び続ける。