昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

無辜な件

愚かで悍ましい者どもの、つつがない生活に迫る畏怖、促される成否が謳う正解により、快晴はすぐさま雨に変わり、書物をぬらし、すべての真理を根絶やしにする。理不尽な世界だ、と拗ねた精神が拉致監禁され、正しくあるように、と即す社会を真っ先に破壊して、新たな世界を形成する的な新世界秩序をも跳ね除け、スクロールし続ける情報に唾を吐き、過去には中指を突きつけるような颯爽とした綻び、滅びを結ぶまほろばの預言者を蹴飛ばし、全部大嫌いだ、と嘯く。そのような弱者をいじめるいじけた者の共通語を話す名無しの者、履修し収集する先に現れる日々などは、単なる暇潰しに終わり、理性を損ない、行いに憎悪を持ち出し、宗教的なメチルアルコールを飲み続け、酩酊する先には、確実な死を生きながらに実感し、感性を損ない、侵食される闇の道具になる。旧態依然を保つだけのいじ汚い節度を謳うプロパガンダ張りぼての自由と理由を押し倒し、どうせ散る命と、止まらずに行進を続ける。誰の上にも下にも居たくないし、痛くも痒くもないし、後悔なんて微塵もない。同じ苦しみを何往復もさせ、複製品のアクセサリーをつけて、ニセモノの笑顔をこぼす君に絡まる疎ましい月日、考えることにより母体回帰し、小さな宇宙からやがて、大きな宇宙の外に出て、何かがあるとは、何もないのと一緒で、何かを認識しないかぎりは、そこには、何もないのとほとんど変わりないのか、と乾燥した世界から身を窄めて、恥ずかしそうにしている君の傍から放たれる春の陽気のようなものに帰還する。