昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

創造

朴訥な夜に水面に浮かぶダニやノミ、刹那にぬいつけられた影の顛末、遊び疲れたネコが横たわる打算的な地面、欺瞞や不満にみちびかれた連帯感により、可視化するものが凄みを利かし、乱立する動機が襤褸を着込み、たちまちに現れる季語や木々を描くゴーギャンや、孔子に誘われ、散漫な道理を戦略的に描く猿のように、私たちは紛い物を愛するだけだから、身体は破棄して、破壊的な末端神経から、あてがわれた阻害物のミメシスとして、あらゆる犠牲の虜になった彼女たちの恥部として、何かを説得することも出来ないし、やがて挟み込まれる憂鬱の虜になる前に、代償ばかりを求める輩が謳う排除から命からがら逃れ、寂寞にむらがる可能性が荘厳な儀式に包まれ、つたない論理を飛び越え、茫漠たる所以にからまる動機が接続され、そそくさと逃げ去り、絶え間ない不安感が領土を奪う前に、自らの位置を放棄し、そこに何も残さないようにする。愛の墓場を荒らす頭蓋骨がでかい宇宙人、倫理観も潰えた季節を愛するが故に孤立する人々、理性すらも消え去り、些細な苦しみを謳歌する不自然な前頭葉、政治利用されるだけの愛が虫歯になり、腫れあがる頬を見つめる鏡越しの自分、離愁にもだえる花びら、咎める人々の擦り合わさることにより同期を行い、同じネットワーク上で氾濫する敵意を打ち倒す。もう機械的なものは飽き飽きしたから、自然に帰る的な善性を疑い、どこで何をし、誰と居ようが、自然を感じられるような感性がない限りは、自然に帰ったってすぐ飽きてしまうだろうし、退屈に押しつぶされ、ねじ伏せられる思いを覆すこともできずに、誰かや何かに責任転嫁し、過失は我にはない、と促すような間に、真実は朽ち果ててしまい、終いには、誰彼構わずに攻撃的になり、自らを駆逐するように、世界や社会に、その攻撃性を剥き出しにし、自分よりも弱者を見つけ、嘲笑うか、自らの痛みを解消するために、あるいは、儀式的な昇華を施すたむに供儀として捧げられた、自分よりも罪深く悪い奴らだ、と犠牲になる。儀式的な犠牲を収めるための器として、この宇宙空間は存在するのか、と断定する脳内では不信感ばかりが増していく。そのような閉塞感から脱するために、私たちは正義を謳わず、憎しみを放棄するために、自らのルサンチマンをくすぐるような連中に支配されずに、ひたすらに自分の意思を紡ぐ。