昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

諭す

あべこべな了解を経て、その場で構築される意識が簡単に結婚して、簡単に離婚しながら、世界に移行してくる不安のようなものを飲み込むほどの光として、あらゆる変化を厭わずに、今に噴火する意識に擦り寄る価値を跳ね除け、荘厳とした愛に近づき、愛することを恐れない。その恐れぬことこそが、愛に近づくのか、とすすり泣く男、そそくさと逃げ惑う価値にすがりつく君のカタルシスや、価値転換をほどこすニーチェ、道徳的なものを手軽に嫌う負け犬の敵意、私たちは、君たちみたいな奴らの血が欲しいのだ、と語る吸血鬼たちの悪趣味なシナリオ、曇天を突き抜け、あらゆる痛みを超越し、システマチックな面影を破棄して、悲劇を飛び越える。もうすべてを諦めて、蝉蛻を終え、魅力的な大地に降り立つ。何も不必要で、有する価値すらせせらぎに帰依し、新たな目的を見出す。愛された記憶を貪る幼少期の結末、延々とシンクロを続け、倦怠期を生み出すファシズムを乗り越え、権限などを破棄し、はびこる悪意が調律する音の隙間に凌ぐ動機や、堂々と繰り出される意思と意味の間から這い出て、希望を持って、もつれる帰路から尊び、遠のく意識から軽快に現れる物語が、次々に正解を吐き出していく。