昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

専横

希望も潰えた朝帰り、裏庭に咲く機械的な花を書き写す子どもたちの幸福論、浪費的な私たちを透かして見る大人たちの憂鬱に、現代的な暴力を敷衍させて出来たのが、この世界なんです、と自慢げに語る隣の子たち、アスファルトでは、無数にぶつかり合い、確かな愛に変化する値から、あらゆる麻痺が降り注ぎ、世界を憎しみばかりに占領されてばかりいる君たちの齟齬、理性もないから、萎びてしまった、君の激しい終わりに向けて、飛び立つ出番だ、その場凌ぎの言葉もいらないから、いたずらな君の斡旋や悪意の角膜、理不尽な情熱を繰り返し燃やして、木星をすり鉢ですりおろして、度重なる憂鬱をその場で食べてしまいたいのだ、と君たちの破瓜型の胸骨、犠牲的なアプローチを続ける戒めばかりの君の縫合、悪辣な波形により、惨めな起算を繰り返し、微生物たちが巡り合う邂逅の花火が鳴り、奇跡的なものを演じるテレビを消して、制圧されるだけの日々が纏うニヒリズム、無様な死に様だな、と笑い飛ばす君の横顔、義務感に攻め入られ、陰鬱なランチの最中、肥大化していく怒りが気管支炎に変わり、咳込み続ける夕闇、殴られたような鮮やかな赤、はびこる悪意を吸い込む象のような鼻。