昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

紊乱

忘我にしずむ君の声、映画の中に住まう憤怒、ランドセルにかくした夢や思い出、高揚するいくばくかの主観から生える草木の若々しさよ、あらゆる制限から放たれ、ただ愛しているが故に、侵食してくるエモーションなどが、刹那に突き刺さって抜けない、と泣き叫ぶ少女の俯瞰、空間を埋め尽くす暗黒物質と、神の髭、乱立する数字に反し、ただ存在するだけで、圧力や軋轢を与えるだけの、この絶え間ない瞬間に復古しては、繰り返される今に激突しながら、しなびた日々に別れを告げて、保たれる均衡や、あまたの衝撃の後に敷衍したのが、この宇宙のはじまりである、と蟹座に住まう君の親戚、私たちは、宇宙からの産物である、と理性的なソースを信仰し、理想論的な愛に介在する物事が、詩的なものを羽化し、さらなる愛を敷衍させていくようなものが、宇宙であるし、さらなる愛を信用する。言葉のドアをあけて、鳥たちを入れ込む。空中に散布されたリンゴ味の雨、離床することを恐れてばかり居る君にも現れる不自然なしあわせ、強調される理由を流布し、さらなる競争を生み出す君たちの妬ましい償い、修正され続ける拙い言葉に、汚い汗、出来合いの真実と病気の犬、類似品や模造品や偽物に囲まれながら、清潔な生活を目指して、代理品や代用品になどなどに支配されずに、寝てようが寝てなかろうが、好き勝手にさわぐよりも、静謐に荘厳にあらゆる生活を受け入れる。