デリカシーもなく入り込む背徳やら、スーパーのお得情報、あらゆる兵器による包囲網を潜り抜けて、アンチテーゼを唱えるディーバたちを、ぼんやりと眺める思春期の機密事項、短絡的な犯罪が理由が加速する第三世界での人混み、モラルなんてものは、強制労働させられるための、強迫的なルールのようなものだ、と、まだ、十歳そこそこの子供が、煤煙で汚れた顔をして、目の奥の深い喪失感をかき消すような仕事の合図のサイレンの音、ここで連動するみんなの苦しみを昇華させるようなツェランの詩篇、偏執していく意思の変声期やら、火傷した肌を露出しながら走り回る野良犬や、光景に比する価値も、依然として、まやかしのままであるし、一日食っていけるかの、日銭が飛び交う前頭葉やら、夕闇にひそむ、確かな愛という枷、制裁を加えられ続けた世界の起床やら、遊蕩に耽り続ける先に、果たすべき義務も、退屈なギミックの中で体系化され、経過していくほどに、義務は、強制的になり、支配することの喜びを加速させ、歪な真理を信じ込まされるだけで終える日々、全ての引き裂かれた恋人たちよ、刹那を塞ぐためのコンクリートの濁流、繰り返しの日々を翻し、また君を愛する軌跡よ、遠ざかる運命は、とても軽く、そよ風で飛んで行ってしまうし、終いには、割りに合わないものを拗らせ、個人的な苦しみを加速させる。あらゆる愛の緩やかさに感謝しながら、しなびた命にも水をやり、再生を願う。
