黒い涙を流す少女たち、無駄な労力を繰り返し、くたばるだけの毎日を、必死に泳ぎ回る水槽内の魚たち、アナクロニズムを二度揚げして、原理的な修羅を歩む孤独な虫たち、鍾乳洞の奥底で眠る即身仏や、フラクタルな感情をこじ開ける菩薩の指、分離して行く液体の中での幼い精神、デジタル化した思い出を磔にして、セオリーを無視して、倦怠感に騙されないで、成し遂げた後に広がる世界、歯がゆい思いが派生し、真偽を打ち砕くためのハンマーや、蔓延る悪意による傷痕、堕落した精神が謳う清貧や、病的に交わる今朝、弾け飛ぶ十代や、くたびれた世界を伴侶にして、デリカシーもなく入り込んで来る情報が、繰り返し反響したりして、涅槃で叫ぶ私の刹那に降り注ぐ、共感性羞恥の雨、群像でほどけていく面影をよじ登る束の間、荘厳な結末が襲い掛かり、期待感を孕む君の傲岸不遜な様子、正義なんていないから、意識に蓋をして、コトコトと煮込んで、豚肉や玉ねぎなどと、鍋の中で踊り、人間性なんていう曖昧な言葉で誤魔化さないで、今に制限を加えるだけの、権力的なものを絶えず打ち砕くために、私とは生きているのだし、出し抜くだのと、誰かの揚げ足を取ったりしてると、途端に、身動きも取られなくなって、誰かを苦しめる限り、自らの喜びも生み出せないわけであるからして、与えられたものなどで、満足なんてできるわけもないし、今に分け隔てられ、曖昧な人徳なんてものに、騙されたくもないし、くたびれた現実に縋る細い手、性別という垣根を越えて、天体を食べ尽くす河馬たちの群れ、むくんだ明日を抱きしめる余韻から、こぼれ落ちてくる論理、記号の階段を登り降りして、挫けるだけの、毎日から逃げ出して、迎合されるものなんかに、負けるもんかと、踏ん張り続ける先々で、確かな愛が芽生えるのだと、嘯きながら、騙し騙しに、今を突き進む毎週末の憎しみ、空虚感により、覚醒した君の轍。