退廃的な昨日を編む老婆の手、身を滅ぼすだけの余韻、引用されるだけの、数多の理由に鎮座し、挫折するだけの空間を切り裂く無数の手、手だけが、この宇宙をランダムに作り出したのだと、惰性で導かれる彼や彼女たちの虚空を弄る手、あらゆる手が、今を練り上げ形作るのよ、と語る彼女の肥大した鼓膜、包み込まれる思いの胞子が飛び交い、新たな生命を産出し、続けるのだと嘯く人々の流動性、苦しみがあるからこそ、書けたり、反発したりして、あらゆる浪費を超越した先には、本質的な正しさを見出し、見繕うだけの未来を嫌いにならないために、ためらわずに、今に意味を翻し、カタルシスのために、言いたい事は言い放ち、嫌われても気にするかと、唾吐き、黄昏れる君たちの背面に迫る夜に侵食される前に、今に中指を立て、泥濘に嵌らず、全くの真っ直ぐの道を突き進み、未熟ではあるが、あらゆる悲劇を翻し、批判的なだけの、弱者による偏りより、強者として、全てを跳ね除ける強靭さを蓄え、猥雑な座礁や、雑魚どもや、白痴どもの村社会による村八分に大喜びし、のらりくらりと、孤独のままに突き進み、満ち足りないからと、君を無理に好いたりもしたくもないから、支配的な奴らから逃げ出し、惰性で導かれて行くだけの、君たちの正解や、数多の関心事や、今に平伏すほどに、怒りが迸り、青春の最中で、憤りを拡散させる核家族の藻屑、成層圏に絡まる髪の毛や、カスタムされた明日、サスペンションが、折れた音で飛び起きた土曜日の午後に寄り添う語源や、堆積する理由をしらみつぶしに調べる科学班たち、大義名分を退け、今に現れた倦怠感と友達になり、とめどなく溢れる情熱を吸い込む巨大な鼻や、恒久的な肯定感や全能感に騙されないために、絶えず今を批判的に乗り越え、今を刷新し、新品の明日を愛するのよ、と、語りかける少女たちの緩慢な表現により、誇大妄想を抱えたアルファベットが、様々な理由を飲み込み、今を飛び越えるための、はしごになったりと、私をいつも助けてくれるから、きっとずっと君も、大丈夫である。