昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

経過

衝撃に耐えるだけの青春の亡骸、怠惰なコンロで沸々と煮るシチューの香り、鈍麻な観察を続ける後先や、引き連れる思いの宛先、辿々しい片腕を擡げ、麻酔で眠る朝の囁き声が鬱陶しく、諦観を綴る意識的な敗者や、慢性的で歪な思念に襲いかかるジレンマや、緩慢な思想を紡ぐ指先のカーボン、文化的な催涙弾により、前が見えなくなってしまった普遍性の犬が齎すコード、魂を吸い込むガネーシャ、カラスが教える地震や、悪意だけで出来上がった世界との乖離、リセットされる毎日を忘れないために、彫るタトゥーや、等価交換を謳う屍体や、原理的なものに捕縛された手足、厭世観に噛み付く頻度や、悲観的なものの共振により、膨らむ空間や、権力的な涙を流す君たちの量子や粒子、伸びた靭帯を渡る蟻たちや、全体主義の傀儡として、生き延びた奴らの、間延びした空間に潜む絶え間ない空腹や、理解すらも改ざんされ、増えるだけの秘密と、後処理に追われる愚民たち、ナショナリズムに毛が生えたようなもので、今を統制しようなどと目論む奴らが侵食して来て、ファシズムを生み出す間に、事実は、事実として隠滅する事も出来ずに、今に暴露され、悪路を生み出すだけの、現実から解き放たれ、対比されるだけの合間に現れる動機が、敵意なんかを無限に生み出して、割り切れない日常や、走り回る子猫たちや、蛇行する真理や、ショッピングモールに住まう悪霊たちや、哲学を貧相にしたような格好でうろつく落伍者たち、胎盤に埋め込まれた伝説を漁る餓鬼たちや、憎しみの泥濘に嵌り、狂気を抱えた君たちの季節的な屈折を描いては、退嬰的な輩が示す正しさに澱まないために、今に規制されるだけの物事をすぐさま、飛び越えて行くしなやかな足。f:id:jibmfmm:20241204032255j:image