昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

悲劇を乗り越える者

 革命機械である、ネットワークが進化し、市民を動かし、エモーションを授け、預かる意思は、歪まず、偏らぬ限りに、強固なものになり、確固とした意志に変わる。爆砕される真理が蛇行し、確かな意思を削ごうと迫るものに反し、はびこる愛をたどり、あらゆる確かさを遡る。恐怖とは、あるはずが無いものを憑依させ、今に痛みを増幅させる。ただ、前衛的な動物たるべく、めくるめく送られる荘厳な本能とリンクし、かかずらう意識を昇華させ、弊害となるものを、引っぺがし、あらゆる困難を打ち砕く鉄槌となる。律動するリビドーが、こげつき、焼きただれた夜を食し、はるばる結ばれる世を愛し定める思いが、強固なものを担い、似合わぬ意識や、着込んだ過去を脱ぎ捨て、優雅な自分に帰結し、愛を知らぬからこそ、愛を知ろうとし、迷うのであろう。愛を理解できぬからこそ、愛を理解しようと、もがくのであろう。

 ブルーハーツのハンマーが、鼓膜を揺るがし、こころに反響を与える。夏を告げる雨は、とうの昔に止み、ただ、続く季節に封鎖され、感覚をも枯渇させるような、残酷な冬が迫り、苦悩を謳うだけの、分裂的な空や鳥たちのロンドや、時間論にとどまるドメスティックな風などが吹き付け、禁忌などで阻み、抑圧を生むだけに、機械的な論理にとどまり、慢性的な痛みを配し、君の笑顔だけが、味方であり、煤塵になる前に、正解に結ばれ、確かな優しさを生み出し、確かな由縁を織り成し、正義を貫くだけに保身を考えだけるだけに、がんじがらめになり、担う時折に育つ感情が、まとめ込まれるよりも、誘引され、痛みをなびかせ、世界を足かせに感じる以前に、自らの意志で、意味を押し上げ、自らの力だけを、信用する。ここれ揺るがすものだけで、世界が形成され、今にささやかな愛を生み出し、ろくでもないものを昇華させる。かばい合う愛が複製され、復元されるだけに、生産的に採算を合わせ、猜疑心を生み出し、正義から食み出すだけに、惨めさに変わるだとか、促すだけの、価値観に前衛的に育ち、たちまちに、ただよう所以が、悠遠へと、つながる感性だけが、課せる意味を罪に変換するだけに、破裂するジレンマが、代償を求めるだけの世界から逃げ出すベクトルは、世界や、正義から放たれ、短絡的な犠牲を偽装し、操作する善悪により、代謝が悪くなり、肥満化していくだけに至る退嬰的な者や、卑俗な価値を生み出すだけに、身ごもる苦悩を、大切にする者の思いを昇華させるべく、唯一の救いは、希望にあらず、乗り越えるべく続ける意志に備わる力だけが、自らを繰り上げ、何事にも負けようとせず、ただ、勝ち負けに身を捧げずに、自らの価値だけが、既存のものを、追求せずに、自らの価値だけが、存在する物や形を飛び越え、拘泥せずに、自らの意志だけが、純粋なものを摘み取り、自らの意味に変え、苦悩を超克し、ただ、克己し続ける、純真無垢さを携え、寛容に受け取る優雅さに帰結する。


 奇跡があるとすれば、人間が執り行う名ばかりのものや、神を作り出し、偽装し、独善的に生み出されるものを模倣するような、人間から、離れる事から、奇跡は、奇跡として、あたかも、その場に備わるようなものに倣い、呪い出し、虐げ、従えるだけのものが、嘯き、自由を奪い、権利を謳い、奇跡自体を破壊し尽くす。人間的な奇跡とは、奇跡に至らず、洗脳し、催眠状態に陥らせるだけのものである。人間などは、変わるわけもないから、と法を変え、人間を、強制的に、矯正するしか、何かを変えることは出来い、などと促すものこそ、卑俗な者であるし、卑屈な者が織り成すものなどに本質などは、存在しない。行おうと思えば、なんでも出来るが、継続することが、難しい。ただ続けようと思う意志こそが、絶対的なものに変わり、ただ左右され、すこしのことで偏るだけの、思想すらも打ち砕くのが、継続する意志である。その力こそが、何にも騙されず、自らを高次と高尚へと持ち上げ、もたげるものや、寄りかかるものを跳ね除け、自らを意志だけを堅持するのは、エゴイズムなどには至らず、何かを、寛容に受け入れ、何事をも、自らの意志と力だけで、昇華し、短絡的なエゴイズムや、独裁的なドグマを保ち、何かを支配したいなどという、権力欲に浸る事すら無い。ただ昇華に至るべく、創造性を伴侶として迎え入れ、放つ意味に、確かな力を宿し、何かを、昇華に至らせる。強制される希望ほど、今を苛む事は無く、作り出された奇跡に正しさなどは、いっさい存在しない。


 歌詞カードに書かれたような、退屈な言葉で塗りたくられた午後に歪んだ憎悪で、現実を捻じ曲げ、嘯く観念が、倦怠感を与え、諦めへと誘う。もう一度、誰かを愛する事ができれば、どれだけ素晴らしいだろうか。だが私は、愛する事を忘れた。ただ自分を守るために、愛する事を忘れてしまった、と苦しそうに語る遭難者は、正義を求め、愛する事が、何かすらも捨て去り、偏った意思は、偏った思想を用い、自らに圧力を加え、自らの焦燥感に働きかける力が加えられ、自らを破壊するだけのニヒリズムに至る。