昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

2019-03-09から1日間の記事一覧

ままならぬ国

からからに乾いた猿の国、ベランダではサボテンが光って、かき乱された青春を食べる夜は、よりどころを探すばかりで、いつも不潔だし、君は牙を向いて、孤独をたしなみながら、乱れた呼吸と、朝もやにつつまれた手遅れな思いを不規則にかき鳴らしながら、カ…

滅びゆく君

どれだけ悲しくても、見つける景色はいつも綺麗だ。どんなことも受け止め見つめる世界は、どれだけ孤独であっても綺麗だ。なんで愛することは、こんなに素敵なのに、なんで、誰も愛することをはじめないんだろう?なんでこんなにも素敵なのに、ヒマを埋める…

天使

雨にくだけた日々、歯磨き粉とカノン、凶暴な夢に敷衍していく意識的な終わり、狂信者がむらがる日々に噛みつく犬、便利な言葉が意味を氾濫させ、本当の好きを壊していく辺りから、あいまいな君は本質的ななにかをつかみ、確かなものを吐瀉し、正解へとみち…

空虚なものさし

ふるえる君を食べて育つ花、ぬいつけられた過去を取るショベルカー、ペリカンたちは、おおきな口の中で子供をそだて、季節を風刺し、憎らしい言葉で世界をいじめる。終わらない夜が空気と混ざり合い、快楽を浄化させるのだと、性悪説に躓くだけの意識の奴隷…

蒸しパン

時間は成熟する。 記憶でむしばまれた 歯がゆい愛が、 レジスタンスと化し、 抵抗を続ける市街、 へし折れた街路樹、 ほのぼのとした生活の残骸。

すこし、わたしのはなしをしよう。

わたしの、はなしをしよう。 鼻の頭にとまるカナブン、春の味、朝焼けから生まれた宇宙的な悲劇を引き裂くために、わたしとは産まれたのだ、まる

すこし、わたしのはなしをしよう。

わたしの、はなしをしよう。 えくぼにためこんだ恋の味、化粧台の上では、人形たちがおどり、刹那を改ざんし、生きていることが、あたかも正しいもののように押し付けてくる、まる