昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

自由

サイバーパンクな朝を描き続けるバスキアと地獄、縞模様の雲が笑いかける午後、水頭症の花が咲き乱れるベランダ、垂涎し続ける家畜たちもアンドロイドで、自堕落な昨日を捕食する模範的な夜を走り回る鹿たちの群れ、修復不可能な二人の間から生えるブナの木、山羊が眠るふかふかのカーペットにめり込む重い頭を上げ、倦怠感が苛む人工楽園での構図を書き上げるボードレールの脳内に住む妖精たち、痺れた右腕からは、画期的なアイディアがあふれ、敷衍していく意識から生まれたグノーシス主義や、痩せた感情論から生まれた、チグハグな今、シリアルキラーをナンバリングして保管している神たちの慟哭、修羅を歩く臨月の少女、マスメディアが吐き出す憧憬により、昏倒していく意識を遺棄する動機、朝食によりカタルシスに至る天使たちとの邂逅や、倫理観を駆逐するジャバウォックの手、意味に陶酔するだけの、幼稚な原理に軋む世界や、迎合されるだけの、怠惰な意味を貪る餓鬼たちの腹や、化石燃料で動く太腿や脹脛、ナバホ族の刺青をいれた少女の額から溢れる原理的な入力、人の顔した馬の怪物に乗り、理性なんてない世界から超越して、度重なる苦悩を吐き出す、革命的な汚穢の最中、亜空間から現れた笑い声や、そこかしこで、統合されていく私たちの最後、食い込む値や、曖昧な理想、理由を損なうだけの毎日で、信じるべきことなど、ほとんどなくて、貪婪な奴らが示す差異など、信じられないし、改善されないことばかりであるし、回転していく意識が、犠牲的な伴侶を引き連れ、哀惜に震える車内、ジャミングされる脳内、制限を生み出される忌々しい現在、説明書の中で行われる戦争や、事実を捻じ曲げるだけの正解、通勤時間の憂鬱を捕食して大きくなった怪獣たちが、徘徊する原野、粛清する幼稚なファシズムを蹴散らす、新たな血。f:id:jibmfmm:20240424043110j:image