超越

代わる代わる偏屈な自分を身代わりにし、
不羈なままで欺瞞を削除し、
ただ耽溺を繰り返すだけの街に唾吐き、
自分で居たいよ、とうながすよりも、
自分すらも捨て去り、
どうでも良いよ、と
うろうろしながら、
とぼしく帰るよりも、
思い出すらもかき消し、
形容されうるものをすべて否定し、
高揚し続ける。