昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

終了の義務


 苦しみの義務を持ちこみ、今に認識する痛みが乾いた精神を這い続ける。入り浸る意味から結合されるだけの本質などは、苦しみを細部化するだけであり、ここでデカダンな価値に持ち込まれるだけのコアの中で従属するだけの関係に観念は正義を謳い、用いられる善意から、この命とは磔にされ、はじめての神として祭り上げられ、ここで制限を生み出すだけの法として、何かの秩序を保つことだけに性善説を用い、悪を捏造し、今に老けるだけの感情は中庸を保つようで、保守的な思考から、思想とは、ゆがんだものを生み出し、今に懶惰なままにちぐはぐなものを育み、ここに持ち込まれる意味を持ち出さぬように、意味を法で囲い、加工するだけに至る精神などは、そこで安定を求めるほどに澱んだ価値として指定される義務の中での決別を繰り返し、ここで軽蔑されるだけに至るような悲劇からエクソダスすべく、演奏をやめぬようにためらわずに刺すような衝動から、ここで十全としたものを用いずに、一途なフリをして裏切るのが男女間の穢れであるのだ、と妥当な位置から、愛を騙るだけに至るような愛を捏造し、自由に奔走させるためだけに謳われる自由などは、ここで幸福を追い求めることだけに消費される現在に幸福などは現れず、ここで幸福を求めるほどに、幸福には至らず、ここで磔にされ、利己的な者に収容され、いつかの幸福を求めることだけが、幸福であるのだ、と促すのが、この世界と名付けられた途端に現れる制限を生み出すだけに陰る本質から、真実とは、形骸化した意味を引きずることでしか、自らの正しさを認識できずに、ただ現れる正しさに目移りするだけに至り、そこで移行することなどは、行為に至らずに、何かに操作されることでしか、自らを正しいものとして認識すらもできないようにプログラムされていることが現実的などとぬかすような者こそ怪しむべきであるし、そこで傀儡として義務化したものだけに征服されるよろこびから、ここで欲動するものなどは現実へと死するだけのシステムの横行から、応じるだけの答えに願いを込めるほどに、補填される変革から、幻覚を促され、ここで見るものとはすべてはまやかしでもなく、正しくもなければ、屈折しているわけでもなく、ここで自然として認識されるものなどに自然の摂理などなく、自然の摂理などは、人類が生み出した過ちを何度も繰り返す的な反復こそが、ここで反省の色も見せずに、何度も同じ過ちを繰り返すことだけが正解であり、ここで正義を用いて何かを改善しようとしても、何度も滅亡するのが、この人類の役目であり、ここで散る命も、いつかの心情を語ることだけに専念し、すぐさま自我などは壊れるものであるし、ここで関連するものに連動する現在の囚人であるべく、言葉も持たずに、満たされるからこそ、求めるものであるなどという思い上がりから、応じるだけの答えに席巻されるだけの感情などは、ここで固執するだけの理由に希望も持たずに、のらりくらりと移りゆくものに憑依することだけが、自らの苦しみを消費し続ける鍵である、と宣言するような聡明さの欠片もない差異から、いぶかるだけの心情はコード化され、ここで単語として消費されるだけの命名から、短絡的な衝動に本質は疎外され、制限を生み出されるだけの身体とのちぐはぐさに耐えかねずに、ひとりの者は、最後の同一化を試みる。安全装置は外した。すぐ撃てるようにだ。冷たい銃口がこめかみにあたり、冷ややかな感情を放つ影をかき消すような死が迫り、自我とまじわる高度何万フィートかの思想が迫り、安易な死とは、瞬時から逃げ出す魔法のように感じるが、その場に取り残されるだけに至る。数秒間の突き抜けるような痛みの後に、痛みを回避すべく、脳内ではエンドルフィンがドバドバと流れ、一時的な痛みの回避ではなく、その場での終わりへと集約し、自らを終える義務的なプロセスを続け、プログラムの終了を叫ぶ。最後の瞬間とは、時間にすれば数秒間の出来事であるが、感覚で言えば、そこには永遠的に生まれる時間との隔たりが、その場での苦しみを演じ、今に引き継ぐ痛みを、演じ続ける自分を傍観し続ける。結末とは、何気ない出来事との交錯であり、ここで克服されるべきものすら失い続け、導かれる痛みと共に、永遠は形成され、今ままでの痛みを敷衍させる。ここでの死への衝動は、本質的なものを捨て去り、些細な出来事に変化していくだけの自己を放棄し、他者との媒介を続け、そこで敷衍していく他者の意識をプログラムに植え込み、ここでの出来事に降誕していくものすら、老ければ最後、ここでの収斂を終え、自らに対する憎悪により、自らを破壊するようなタナトスとの闘争から、統合されるだけの正常さなどは、ここでの異常を加速させることだけになり、担う意味も何かに似合う形としか結ばれぬように仕組まれたような等差こそをひるがえすべく、測ることをやめた途端に、ここに現れるものなどに同率なものすらなく、同一化する必要性すらもなく、ここで終わるものとは、ここでの役目すらも考えずに、でたらめに生きた衝動を綺麗なラメに変え、君の肌に塗るような創造的な昇華、詩的な繁栄から、ここでの装甲を高め、何事をも跳ね返すのが創造的進化であるし、ここで史観を持ち出し、歴史を盾に、何かを支配する権威的なプロセスに反し、そこでプログラミングされているものをハッキングし破壊するようなよろこびを加速させ、終了の義務に反し、ここに現れる生死とは何かに決められることもなければ、そこで選ぶべきものすらも必要なく、ここに現れるものすら認識しなくとも、ここでなくなる限りにたぎる本質などは、互いをとがめるだけの理論へと変わり、今に機関的なものに預けるだけの堕落した身体を抱え、何かに騙されるほどに汚れるよろこびから、ここで擁護されるほどに補填される意味とビートの間でいびつな伴侶を抱え、自らの圧力に屈するだけに至るような生き方などが、正しいものとして認識されているだけに満たない名ばかりの世界などは葬る。