昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

プラスチックでできた夢

フランスの猫が、ポリエステルのかたまり食うて、暗く重い鳴き声を放って、遠くでは、目玉焼きがパチパチ鳴る音や、ソーセージを焼いた匂いなんかが、鼻腔をくすぐって、仏陀みたいに眠る犬や、短絡的な雨が世界観を破壊し、可視化しているものなどは、依然として、価値観の中でしか観念を働かさないから、概念の中でしか生きられずに、なにかに嫌われないように、怯えて生活していて、食いっぱぐれないようにと祈るだけの生活とは、なんと意思の奴隷なんでしょうと、雲散霧消するだけの日々は、君の大切なものを奪ってばかりであるし、運命論なんかを信じたいけど、あまりにも残酷な裏切りばかりで、ありきたりなしあわせなんてものは、幻想には満たないとか、汚い格好して叫んでいても、誰も相手にしないから、だるまさんがころんだって大声で叫んで、誰も止まらないから、何度も叫んで、喉はつぶれて、指切りげんまんして、神は健気なものを、偶像の道具に変え、偶然を装い、君を傷つけるだろうし、この身体にも終わりが来て、打算的な連中が、財産などを相続するための戦争をして、喧騒の中での恋とは、依存的なものでしかなく、物語の中で肥大化する確かな思いすらも、何かに操作され、自分の意思ではなくて、くたびれた身体は、おなじような愛ばかりを探し求めて、元には戻らないものを、元どおりにしようと、もがけばもがくほどに、それは似ても似つかない、張りぼてなものを作り上げ、それを持たせるために、必死になればなるほどに、虚しさばかりが膨れ上がり、複雑化していく思いは、横暴さをかかえ、簡単に処理される思い出とは、還元されるための権限などを用い、何かに囲われることが、あたかもしあわせなように、思えば思うほどに、虚しさばかりが増幅し、幸福論などは、今の苦しみを超えることばかりを考えて、快楽的なものの傀儡として、踊らされているから、自らの大切さに気付きもせずに、幼稚なものを崇め続けていく。