昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

時代を受胎する闇

君を救うのは、
絶えず君自身であると
語る神話的なウサギを
追いかけ、
軽薄な夜に余罪を隠して、
恬淡に描く、
時代的な陰鬱さや、
アンチテーゼをかかげながら、
健気に反する君の美しさや、
幽遠な憂鬱に
引き伸ばされるだけの、
卑近な闇に宿命論を謳う、
路地裏の天使や、
雷鳴やラジオから聞こえる、
官能的な結末にまじわる
豊かな心情が、
リリカルに描く季節の痙攣に
連動していくドラマチックな
行方や、
切望するほどに、
ここでホールドされていく意識は、
須要さをそこない、
行いに正しさを求めるほどに、
過ちが倍増し、
万世になびく豊かさなどね
どれもが、
奴隷的な意思であり、
逸脱することを恐れて、
命令され、
正しいとされることを
愛するが故に、
その愛自体に苦しむ。