昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

やさしい作用

やさしく適当で、敵対するよりも、儚く散る夕景や、リズミカルにひずむ君のドラスティックな感性から、偏執する面影も囲われ、なにかにこだわるほどに、過去につきまとわれ、自らを見失い、憎しみばかりを増幅させ、俗悪な動機から呼吸することも忘れ、笑えなくなったとうつむく君も希望を失い、みじめな感情をたずさえ、散漫な意識から、深入りできずに、でたらめに愛して、データばかり気にして、出来合いのものを信じて、親愛なる世界すら破棄して、はびこる悪意を緩慢に敷衍させる他者との戦争から、波及していく好意だけをすなどり、愛すらも売買して、はびこる動機から逃れ、怠慢な所以から引き出す動機なんか無視して、君が君であることすらどうでもよいことなのに、君は君であろうとすることから、君は君ではなくなるのにもかかわらず、かかずらうだけに至る君がすがるものなどを重複する自己顕示欲や、承認欲求なんかがぶつかりながら、悲観するだけの君は貧寒なままの自分を愛せないから、誰かの道具に変わり、偶像を愛し、偶然に支配され、緩慢な道理を引き出すだけの、独善的な愛が、君を支配的に相続し、紙切れに変わる頃には、世界は滅びているよりも残酷かもしれないし、すべては晴れ晴れして、苦しむことなんかどうでもよくて、答えすらも不必要で、不潔なままに汲み取る瞬間が純化もされずに、循環していくほどに、意識は遠のいて、君が君であることを追い求めるよりも、君が君よりも速く動いて、君自体から逃げ去り、君自体に拘泥せずに、センチメンタルに陥るよりも、瞬間を昇華させるような創造性だけで、世界にばたつき溺れながらも、瞬間から逃げ去る。閉鎖的な世界を健気に救うという観念こそが、姑息であるし、救おうなどと粘着する輩が気配を隠し、君の足を引っ張る。