昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

複製品たちの秋

複製される死は、生を超過し、すべてをろ過するたまゆらになびく、疲れた君の血の汗。とどまることもなく行きすぎる時間に、行方不明になりながら、まだ生きたいともがく行く末が、未来を吸い込み、独善的なマニュアルを読んだ正義が衣服を着て行進しているあいまいな季節。貪婪な風が鈍色の空を突き抜けて、転用される文字を変換し続けるいじらしいルサンチマンが促す進路に反して、信用を謳う悦楽の孤児が陶酔する機械的な夜に乖離する人々の墓地。閉鎖的な愛が写真に収まり、憎らしいほどに散漫な言葉を吐き出す独善的なカオスや、揺籃に沈む夕日を眺め、みすぼらしい今をダイナミックに消費するエモーションや、証明されるために度重なる至福を算用するだけの君が、延々と演じる日々とは、死を知らぬからなのかと、敷衍していく意識は、永遠性にとろけ、軽薄な理想を形成するだけで磔にされた神は、きっと世界を愛するとか、救うよりも、犠牲的な自己を正当化するために、絶えず綺麗事を並べたのであり、あらゆる偽善的な情報にたむろする快楽的な集団が、傀儡として使命を果たす限り、平和なんて訪れるはずもないと、外れていく君の逍遥する間隔から溢れてくる恣意などが、真理を携え、思想をうそぶき、憂さ晴らしをする間に、愛などは畜殺される運命なのかと、加算される原理は、荘厳な夢に帰巣し、既存するものなどは、メディアに操作される喜びを充満させては、憎しみばかりを増幅させ、精神を枯渇させ、絶え間ない欲望をダイレクトに脳内に送り込むとか言い放つ忙しい君を切り捨て、何を持ってようが、何も持っていなかろうが、何でも良いから、勝手気ままに泳ぎ続けるし、権力は、なにもかもを吸い込んでハイになり、似合わぬ価値を着込んで堕落するくらいなら、瞬時に消え去りたいし、私は、私が選んだものと生きて死にたい。