昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

優しい最後

ここは寒くていけないや、とうそぶく縞模様の猫がきらびやかな冬景色にとろけ、熱情する春を迎えるために誕生日を超え、生命の起源をたどりながら、上でも仲良うやれよ、と老犬嘆く空もはるか無垢な様相で、すべてを清潔に整然とさせ、君を送るための言葉は字余りで、邪魔になるだけであるから、吾輩は消え去るままを追いかけず、心残りは、どこかに隠して、ただ静かに見守る余韻にたぎる君の冷たい身体を温もるような意味が出迎え、課せる重荷とか、足かせなどを外し、ただ天真爛漫に愛した軌跡を追いかけ、季節を封緘させては、キミに贈るべき意味すらも複雑に絡まり、慟哭するに至るだけにさんざめくから、この傀儡化した情念に瀕する過去から、キミが寄り添い羽ばたいた季節にやがて募るだけの思いが形になり、もう苦しむことも無いのだ、と優しくつぶやく一部始終に接続される彼方で、キミを抱きかかえる永遠が、その場に残り、やがて拡散される宇宙の始まりに解け、どこかに消え去るままに、かくれんぼしては、悠遠にひしめく彼らが出迎え、キミを支えては、もう寂しくないね、とうなずき、また会えるからね、と洗われる月日になびいては、この静寂に降り積もる意味だけが、形式を持たず、ただ愛とは形は無く、寄り添い寂しくないな、とうなずける間柄にすべては解けては、優しく包まれるままに、もうキミを送るだけに詰まる思いすらも解き放ち、ただ有する形に至るまでを、ただただ包み込むよ。