昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

身にまとうものも捨てた


 人はひとつになるために闘争を続けるのか、と寒暖差がかなでるシンフォニーや、乳児から加速して、今も尚、否定的にひるがえす辺りに当たり散らしながら、孤独感よりも、孤高であることをめざし、雇用されるよりも、高揚感をめざし、動機に磔にされるよりも、今すぐに張り替え、磔にされる前に逃げ惑い、同化する以前に、私とは、私であることをよろこぶためだけに絶えず交信を続け、更新していくものであるし、同じような動機に関わり、道化として生きては、生きながらえることばかりを考えていては退屈だから、その場しのぎで、その場限りの思いを加速させ、何かに枷を嵌められる前に逃げ惑う。夜の終わりに反し、よりどころも失い、喪失感に苦しむよりも、画期的な思いで、今を掻き乱す。生命は終わりを知らず、短絡的な動機を捨て去り、さいなむ思いをたずさえるだけの由縁を破棄し、最たる意味に老化するだけの現実から放たれ、断続するだけの記憶を書き換えながら、延々と備わる意味を排除し、散漫な動機を酷使するだけの思いを超過し永続する思いを娶りながら、現実性を破棄し、回転する思いが集約される奥底で、行いなどを正すべきだ、と攻め入る論理的な構造から放たれ、凍てつく思いが痛々しく過去を巻き込むほどに、恋とは、落とされるものだ、と正常さを歌う愛などを纏いながら、気絶するほど等閑をうながすような冬に挫折し、定期的な苦しみを着込んだジレンマが痛々しく女々しい思いを従え、散漫な儀式におちいり、自らを犠牲にしながら、しなびた思いに似合わぬものを着せては、解析されるだけの自由と聡明な時折に沈む優美な結末に制約されるだけの今などが、欺瞞に満ちて、世界は憤懣を重ね、掻き乱されるだけの現在におちいるすべてのケダモノどもの論理から逍遥し続ける私は、何かを盾にして、建前で何かを語るような倦怠感から、権限を用い、求められるほどにとめどない苦しみを移送し続ける深夜に舞う蝶や、躍動する行為にもとづくものからエクソダスし、脱する合間に生じる苦しみから敷衍していく過去に憑依する魔物どもの神経を傷つけるための言葉を用い、モチーフとされるものなどは、邪推しながら、シナプスで加速するデータに粉末を浴びせ、あいまいなマインドに構築されるここでの苦しみから移行するものなどは、どれも苦しむために引きずるものをそのままに堪能すべきだ、と押しつけるだけに至らせ、そこで抑圧されるだけの思いが、誰かの思いを引き取る間に領域に迫るセンチメンタルなものを押しのけ、ここで継続されるべきものは、デカダンに陥らずに、誰かの言葉を借りずに、愛とは求めるほどに非道なものに変わり、何かをモニュメントに変えるために依存することでしか機能しないような内外に果てるジレンマに時代的なものに責任転嫁するだけのペシミストどもの群れが織り成す過程などを破壊するために、迎合されるものをはねのけるべきだ、と語る以前に、そこで用いられるものを認識するほどに、自らとは魯鈍なものに変わり、かけがえのないものなどを用いながら、構築されるものを崇めるほどに、自らの考えとは理屈的になり、陸つなぎなものを否定し、理屈抜きで還元されるものが、考えを覆い尽くし駆逐されるだけに至らせるような搾取を続けるのだ、と悪趣味な理論を形成する以前に、ここでの考えとは、終わるための汚穢に変わるなど、とニヒリストがカタルシスに至らるべく、何かを否定し続ける先々で対立を生み出し、軋轢が償いを求め、誰かの罪を背負うべきだ、とデータ化される限りに陰る本質は、記号を用い、数字的なものを呼び覚まし、今に麻痺させ、間違いを改めるべきだ、と惰性にみちびかれる精神は、何かを見くびり、何かを見落としながら、誰かを見捨て、すたれるだけに至らせるような場違いな理想から、理性とは損なわれ、喪失感にゆだねる過去からの有限性から、ゲリラ化する無限性へと損なわれるための時間を持ち上げるためのためらいから、退廃的な樹立を続けるだけのここらの解脱をめざすべきだ、と宗教的な補正は、捕囚を生み出すために絶えず保証を用い、集金を続けるだけの宗教などを打ち砕くために愛しむべきは、自らの考えだけに備わるものだし、出し抜けるほどに、惰性にみちびかれる彼らは、誰かを憎むためのコードを開発し、限りある生を限りないものに変えるために、加減も知らずに何もかもを破壊するような発散をうながし、奪い合うためにためらわずに殺める陰惨な過程から、解決を求めるほどに壊滅的になるための闘争を続け、つたない思いは合致せずに、一切合切を破壊し、合理的な意志を纏い、自らを正当化するために怯えさせるためのコードを次々と開発し、懐疑的な者ほど、扇動者に変わり、改善すべきだ、とうながすような正義こそ、いちばんの悪意をかかえ、何もかもを破壊するためにためらわずに破壊することを正義と呼ぶ。纏うものを捨てた魔物どもは、妥当なものに立ち向かうべく、刃向かうべきだ、と悟るような悟りなどは、儚い破壊を生み、絶えず生み出される悲しみを継承するほどに、時代とは邪魔なものに変わり、その邪悪さは見ていられないものである。