刹那に結ばれる思いが、
むつまじく、
つたない試練を加速させ、
運命を枷に変えて、
もうろうとして、
世界をさまよい、
いぶかるほどに、
正しさは窮屈であるし、
動き回るほどに、
いびつさを増していく精神は、
軽薄な理想をたずさえ、
生きることに、
価値などを見出すべきだと
うたうから、
立場を用い、
陰鬱な思いを消費し、
飛翔する先々ですれ違い、
けたたましく叫ぶたましいは、
勇躍を続け、
ここで調整もされずに、
無能な時を愛し、
無能な血を愛し、
対するあいだにも、
なにかを愛するということだけは、
ことばすら不必要で、
複製されるだけの時々は、
もたらされるほどに
とぼしくて、
陰鬱な影を引きずる。