昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

パンクした自転車

部屋の隅か、
路地裏で、
おびえた目をして
震えている君、
気のふれた猿が
騒ぎ立てる放課後の憂鬱。

ぼくらの影が迫り来る
靴底に磔にされ、
消しゴムで消されるだけの
過去の普通さに酔いしれ、
悲劇を演じている
シンデレラどもの苦痛、
シンデレラを迎えにいくために、
たんまり溜め込んだ
銭をきらめかせ、
ウキウキで心を奪うんだから、
はしたなく、
穢れていて、
穢れはもしかしてなくて、
だれもほんとうは、
汚れてなんかいなくて、
ただ怖いから
浮かれて、
みんながみんな、
いかれているん、だ。

パンクした自転車

部屋の隅か、
路地裏で、
おびえた目をして
震えている君、
気のふれた猿が
騒ぎ立てる放課後の憂鬱。

ぼくらの影が迫り来る
靴底に磔にされ、
消しゴムで消されるだけの
過去の普通さに酔いしれ、
悲劇を演じている
シンデレラどもの苦痛、
シンデレラを迎えにいくために、
たんまり溜め込んだ
銭をきらめかせ、
ウキウキで心を奪うんだから、
はしたなく、
穢れていて、
穢れはもしかしてなくて、
だれもほんとうは、
汚れてなんかいなくて、
ただ怖いから
浮かれて、
みんながみんな、
いかれているん、だ。

すこし、わたしのはなしをしよう。

わたしの、はなしをしよう。

デンと腹なら鳴らす太陽が求める均等性や、噛みしめる明日も、いつかの闇に吸収され、やがて夜へと跛行しよるし、誘導されるだけの権利なら、いっそ捨てることが、そこから逸脱し、即席の自由なんかに騙されやんと、躍動することにより、何かと同化する安心なんかは、幻想にしか過ぎへんことを思い出すねん、まる

接続されるがままの身体を破棄するのです


 君は眠りもしやんと、浮かぶ月が分裂する様子や、身体が分断されるような感覚とあそんでいるから、暇つぶしに、おしつぶされる感情なんかが、環境の責任にしたりして、逃避し続ける先に、逃げ場所なんかもなくなり、こなごなになった感情なんかを一生懸命に寄せ集めて、またおんなじもん作ろうと必死にもがいてるから、居場所なんかなくても、ここで無くなってもな、なんか別にかまわんちゃうんかな、となだめるけど、誰もが出来合のもん崇めるよるから、寄せては返す苦しみの虜になるんちゃうかなと思うんですよ、と苦し紛れにうながすものすらも、問答無用に切り裂く君は、厭わし身体を破壊する的な超巨大なニヒリズムに転化しよるし、まくしたてる苦しみは、感じるものすべてを凶器に変えよるし、短絡的な不安とは、誇大妄想が巻き起こす心理的影響による云々と、精神的な教祖を生み出す自己顕示欲的な敵愾心を外にぶつけよるし、揺動される心理とは、心因性にもとづく苦しみよりも、時間が持ち込む、この存在たるものを脅威に思うのですよ、とカタルシスに至るべき哲学的な精神分析で射止める現在すらも、過去へと流入するもんに飲み込まれるしで、わやでんな、と電圧が彼らと違うから、と内面的な政治性により、権力と同化するだけの男性ホルモンまんきんな語り口こそ、口をぬいつけるべきでんな、と緩衝すべき今に求める対象などに依存する暇もあれへんから、変化する今すらもすぐさま過去に成り得るんやったら、過去なんかあれへんもんやし、あったとしても、それをあったと認識した途端に、過去とは過去ですらなくなるもんやしね、と内外に果てる今なんかは、欺瞞と不満を持ち込むだけであるし、あらゆる変化を受け取らずに、原価や対価やなんや、とうながすような経済的な伴侶はいらへんし、伴侶側からしても、わてなんかいらんやろうしで、なんでこないに幼いころからひん曲がって学校も行かんと哲学に没入したんかもわからんし、何か考えることの範疇から外れて、自分からも乖離して、深まる理解からも脱兎して、退廃的になごむ夏の夜に定めもいらんし、いぶかる先に現れるんわ、結局は、わてには関係おまへんから、応用されるだけの答えに引きずられるだけの後先なんかは、不必要であり、不潔に感じるんですわ、と君はまた泣いてるから、甘い夜の童話なんかをかき鳴らすんやけど、聞く耳もたんし、用いるもんを否定するから、不安をかかえたままの自我にとどまるんか、と妙に納得し、しんみりと神妙な面持ちで鳴く猫の顔や、虫の寝息や、うやまうこともなく、ただ眠る孤独な夜を折檻するような騒音や、相応に木霊する愛とは、反響し合うことにより、より強靱な音に変わるもんやね、とわては孤独な夜に降り積もる愛に似たような物質をかき集め、せこせこと啜るんですが、いかんせん、空虚さとは、外からやってくるもんでもないし、内からあふれるもんやから、結局は解決するには、自らの意思でしか解決するしかないしで、困ったもんやね、と悶絶する君は、自らの内面性の旅路を終え、外へと立ち向かう後ろ姿は、すごく美麗なもんでんなぁとままならぬ感情のままに腰掛けるまんまるいお月さんは、散漫な原理を瓦解し、完全性をうとましく思い、そこに現れる十全としたもんは、あたかも正しいようなフリをしてるだけで、でたらめなもんやで、とうながすことには、価値すらもなく、そこには善悪すらもないからと、加速する精神を振り切るんです。別にベッドから出やんと、でんと構えとったら、裕福なもんやし、なんか、そこに居ったかて、居らんかったって、同じやし、同じような満足なんか求めんと、そのままでもえんちゃうかな、と思うんです。だから、世界一てきとうに居ってください。誰かの苦しみも、所詮は、自分が生んだもんにすぎへんし、誰かが語るもんなんていっさい信用したらあきまへんで。

すこし、わたしのはなしをしよう。

わたしの、はなしをしよう。

なにかを聞いてるようで、なにも聞いてへんし、誰の言うことも聞く気なんていっさいあれへんし、あらゆるものに反してこそ正義やし、正義と語られる今すらすぐさま悪に翻るしで、忙しいし、指南される気もあれへんし、全部うるさいから、言うことなんて聞いたこともないし、いっさいは、邪魔するだけやしで、かなわんわ、とわややと泣いてもしゃーない、まる