昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

油然とわく愛

たびかさなる愛は、
単なる重荷にならず、
ただそなわる愛は、
互いを咎めずに、
伝わる途端になびく思いは、
なぶられずに、
ただひたすら求める事も無く、
与え合うほどに、
邪魔になるものも愛であるし、
やがてそつない愛が、
刹那に重なり、
時間を利用するだけの愛に緩慢さを運び、
物事の差異に浸るだけの
苦悩を用い、
軋む現在に点在し、
転転とさもしい自分を強調し、
ただ愛を知らずに、
求めるだけに至るような愛とは、
ただその場でもちいられる言葉を
緻密につなげることもせず、
ただ切ない場面に倒錯するだけの
自分を孤立させ、
些細な愛を知らずに、
ただ裁かれるだけの自分に表現を移す。