昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

ミメシス


 狂騒にとろける言葉が他者を介して入り込んでくる。彼女たちのジレンマに反復するものが帰巣する瞬間にリロードされる思いは、過去の遠くで反響し、どこか違う入り組んだ場所で遅配を繰り返し、理想をうながすほどに、しあわせとは懸け離れていくだけにいたるような結末に迫るニヒリズムに逆らうほどに、幽遠に引きずり込まれるのだ、と妥当な位置から放たれるデカダンスから、寛容なものをさまたげるだけにいたらせるような悲劇を加工するだけの品位が律動させる音階を上り下りし、のびのびと考えることすらできずに、支配的な理論は追いかけてくるのだ、と強迫観念に苛まれる君のうとましい実情などは知らぬが、ここで兼ね合い関係をむすぶほどに、二人の間は懸け離れ、定期的な孤独を埋め合わせるための愛などは、愛とは呼べずに、そこでとがめられるだけにいたり、衰退化していく感情は、動機を見失い、ただ動かされるままに重なるものや、重なり合うほどに、孤独感は増していくのであり、そこで耽るものなどは、自己愛にひたるだけにいたり、引き裂かれるような愛の痛みを知らずに、主体性などとうながすほどに、自らとはそこなわれていくだけの過去の遺物に過ぎず、そこなわれたものが思考を綴り、伝わるものが、あたかも真実味を膨脹させ、些細な出来事で深く傷つけていることに気付かずに、生贄にされるだけの空虚な身体が他者を介し、そこで感じたものなどは、快楽にいたらせるための動機を孕んだ懶惰なものであるし、互いをとどめるだけにいたるような婚姻とは、鎖につながれた欲動を加速させ、その鎖を千切ろうともがくほどに、関係とは、互いをむさぼり、満たされぬままに流動し、本質を見失い、何を愛しているかすらもわからぬような意味を履き違えるだけの他者との感応とは、そこで引き伸ばされるだけにいたるような定理にもとづくジレンマを生み出し、そこでの試練とは、じれったく、ねちっこいものであるし、そこであらがうほどにしあわせなどは、名ばかりのものを抱え込んで混濁する価値の中でしか測れぬような愛を葬るだけにひたり、自らを悲劇のヒロインに変えるだけの陰鬱な時間を加速させるだけの経路などを破壊するような死を待ちわびるような屍どもがうごめく街で運動を続けるだけの空疎な精神を天秤にかけるようなキャピタリズムを破壊しようともくろむような輩が謳う自由や解放などは、確かなものを喪失し続けることすら知らずに、自らの理想に移行し続ける意志の下で大義を見出すほどに、偏りを示し、そこに現れる悲劇を乗り越えることを知らずに、短絡的な改革が生み出すもっともな悲劇に疲弊し続ける精神を引きずる。維持された法などは、神の名を借りた者が支配するための理想をうながしたに満たず、ここで完成されたものなどのいっさいは、腐敗するだけにいたるし、そこで語れる紙切れだけの愛から、敗残していくだけにいたるような疎外される者どもの吠え声や、ここでこしらえられた暗鬱なものを引きずって意地になっているだけに満たない国家などに骨格などはなく、そこで論証されるものなどは、その場で損傷するものであるし、その場で汚され、名を騙るだけにいたるような権力に同調するだけの経路を進むほどに、甘い汁を吸うためだけに絶えず蹴落としにかかるようにけしかけるような闘争から、尊さもなく、ただ育まれたものを継続するほどに、蛮人どもは屁理屈をうながしながら、自らを守るために保存を謳い、そこで補完されるものなどは、誰かの言葉を借りたものでなれ合いながら、内外に果てる理由は、自由を求め、自由からほど遠いところで、統合されることだけを謳う正常から抜け出せず、自らの異常に気付かずに、起動するものにより、支配されることだけを目的に最たる意味をそこないながら、蓄積していく苦悩は、ここで虚偽を生み出し、帰路を絶たれ、退嬰的なものとして、システムの虚栄に導かれ、自らこそ、自由の子である、とパトスを暴走させ、断続する理由に散漫なものをかかえ、仮死化していく心身は、甚大な被害を受け手も尚、ここで苦しむことだけが、痕跡を残すことであり、ここで生きることである、と宣言するように仕向けるような神などは、自らを神として崇める者だけに従順であり、そこでこしらえられた理想や理念などは、自らを崇めるためのデータであり、自らの理想のために、何かを動かすための出来合の真実がデカダンを生み、ここで認識するもののほとんどが誤りや過ちを認めずに、ただ現れるものにいざなわれる方に導くための言葉が次なる誤りを生み、そこで弊害になるものを破壊するための正義が生まれ、そこで破壊されぬように刃向かう悪が生まれ、自らを苦しめぬように、誰かを苦しませることが正当化され、それを法で加工し、もっとも速い速度で死へ向かうためだけの競争を生み、そこで傀儡として生きることだけが普遍化していき、指定された義務を用い、飽き足らずに何度も続ける闘争から、統合されることだけに焦点を向けさせるための教育が孕んだもっともな悪意に囲われ続ける社会などを帰納させる数理が多目的に媒介する先々で対立を生み続け、そこで生み出される軋轢の中ですべての踏み台として存在することだけが、存在理由であるなどとうそぶくのである。