昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

星雲

意識は広大で、なににもとがめられずに、とめどなくあふれる思いはよろこびを絶えず敷衍させ、記憶を加速させ、意思に枷をせずに、センチメンタルに耽ることはなく、言葉もなく行き過ぎる時折の苦痛なんてものは、通り過ぎたら忘れてしまえるし、そこで得るものなんて、ただ物質的なものを伴侶に変え、課せられた意味の中でしか働きを加えない愛などは、瞬時に消え去り、そこで思い違いを引き起こし、離れていってしまっても、行き過ぎれば、なんてことはなく、邂逅しても、その時の思いと、昔から引き取った思いとの差異に苦しむだけであるし、あらゆる差異とは埋めるために存在するのではなく、そこであてがわれるのでも、与えられるのでもなく、デリカシーもなく入り込む痛みと混濁の後に残るのは、絶対的な孤独であるし、その虚空をさまよう君は、季節的なものに苦しめられながらも、進む姿は美しく、鬱陶しくまとわりつく瞬間を循環させ、浄化させるためには、その孤独との対話を深め、たわいないものに逃げずに、立ち向かう先に現れる静けさだけが、今を確かなものに変え、足かせを外し、世界をはじめて見つけ、愛とは至難でもなく、保たれるものでもない。銀河団と衝突するような愛、保持する必要性もない日々に整容されるものも遠ざかり、失うものばかりだよと、憂さ晴らしするよりも、世界を憎んで、皮肉を吐き出すよりも、正解に征服されずに、複製される罪を蹴飛ばし、自らの愛を生み出す。