昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

陰影

蜘蛛の裏側か、宇宙の膣のような青空、余罪なんかを数えるバードウォッチャー、ネガティブな君の髪に絡まる血路、つつがないときを捕食する夜の子、短絡的な心音に導かれ、簡単に消費される疾しい自分との結合、たちまちは勲章なんかに彩られ、退屈な罪を加算させる。あらゆる過ちは絶え間ない迷路のようだ、と妄想に襲われ、うたかたの義務的な消費が欲望をすなどる。全人類の終わりが降り注ぐ荘厳な夜、ひとりの女が少年を食べて終わる刹那、全宇宙が歯止めもなく証言を続け、現時点の時系列がボロボロと崩れ落ち、終わることすら失われていく曖昧さに囚われ、自分すらも見失う紊乱なものが描く欠如から逃れられずに、絶えず襲いかかる欲を切り取る。固形物を食べられない君の普通の先には、虚空を口に含み、満腹にさせるためだけに流し込まれる固形物への違和感を抑え切られずに不安に至ることを理解しない限りは問題からは逃れられずに、その場で引き伸ばされていく際限ない苦痛の先には、食べさせられるという不安に絶えず苛まれ、最たる理由すらも見当たらず、戒めるための意味の中で定めすら見つけられずに、見過ごすだけの今にもみくちゃにされ、求められるために保たれる出来事の中で、憶測や怠惰なアクセスや、ステータスというアクセサリーを身につけたり、見覚えもないものを着込んだり、身構えたり見間違えたりしながら、その場で不平不満などを垂れながら、たんたんと歴史を屠り続けた人類の地団駄や、約束を突き破るための普通に苛まれ、再会を喜ばずに、ただヨレヨレになった心情の中を泳ぐ魚の気分で、あたかも君を愛したかのように見えたが、すべては誤りであり、あらゆる歴史の中で沈積する軋轢により押し潰された君の傲慢な世界での正解などが生み出す暗鬱な雲に覆われた今朝に現れる曙光のような存在ではありたいが、誰かを愛することという神話的なサイクルに至らずに、孤独に散り行くこの命のダイナミズムや勇ましさには、浅ましい思いなどは微塵もないように見えるが、ただ単に強がり善がりつつがないものを憎んだり入り組んだり、塞ぎ込んだり混濁したり、こびへつらったりしながら、この忌々しい日々を乗り越えるというよりも、尊んだりしながら突き抜けて行く。