昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

更なる分断

彫刻刀で掘られた可愛い名前、超越的に見る主観の汗、端的な野良犬が羽化させる面影、説明を補完するための身体や、複雑に紡ぎ出す悠長な瞬間からためらいもなくあふれる動機が鼓膜を突き破り、脳に直接的に伝えるデカンダンスを調教し、輝ける未来に飛び立つ。朝だ、完璧な朝だ、と嘯く季節に投函された誰かの死、唐突な現状がおおらかになるまで笑うのだ、と鳴くフクロウの目、鬼たちも居なくなり平和になった村と国を無理やりに縫いつける医者、指先まで夏の色の君、束縛されずにそそくさと逃げてしまう猫のように、機嫌良く出かけるのさ、と歌うテレビの中の人、立体感もなく否定ばかりする人々、報いなんてものは、過去の遺物さ、と諭す始まりの父は、また始まることにより交わり、どこでもなになにかと交信を続ける。大鷹の背中に乗り練る戦略、洗脳され他者との違いを絶えず求めるように、と呪文をかけられている人々の無垢な表情と、病的なまでに誰かを傷つけたい、と願う精神にもクリスマスもやって来て、過去は嬉しみに溢れていた、とかと懐古主義的に過去のカビに捕まえられてばかりいる君が飲むコーヒー、飛行機とは、誰かから借りた堕落したオモチャである、と宣言する権力的なもの、カラフルな時代を無神経に閉じ込め、耐久性を謳う歪な信念が騙し合う優越感だけの君、遥か無知な様相で見つめる意味と理知、輪唱される言葉がサイレンのようだね、と後ろめたさを攪拌して、自らの狂気を自作して、発作のような痛みを繰り返している間に、退屈な理由を流動させ、アタラクシアを見つけられずに、ただうるさく付きまとう幼稚な策略にあくせくしながら、屈折した感情が狂気を孕み、曖昧な私情を今に孕ませ、慢性的な痛みを生み出すだけの自堕落な楽園で、出来合いのものすら潰え、この場で駆逐されるだけに至る。