昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

安静

擦り切れた肉で出来た服、銀河からこぼれる夢の破片や、閉鎖的な彼女の虚空の隙間からたまにのぞく詩の光、乱数調整をほどこされた脳内のアナグラムにより、口から吐き出される数億もの金、ばらまかれた湿度により、じっとりとした研究所、ひけらかすだけの少数派の狐たちの集落、タンス貯金により建てられた家が立ち並び、紊乱さが遡及させるまやかし、液状化した彼らの故郷、すべては滅亡した後から栄える自然体の世界、世界とは世界と名付けられたことを忘れてから栄華に至るのか、と緩和する世界の中で、世界としての義務を屠り、不安定な意識が滑落し、維持することを放棄し、過渡期やカタトニーや、アイロニカルな羊飼いが吹くホルンにより、忘れ去られていた洗脳を瞬く間に呼び覚まし、擁立される者が支配するために、新たな国家を設立して、五里霧中になった市街地では、新たな戦闘が次々に巻き起こり、加速する被害者意識や、過疎化する意識が遠退き、その場で倒れ込む先では、最たるものすら欠乏し、真理共通委員会が設立され、摂理とは、我々が生み出す的な宗教改革的な憂鬱を次々に孕み、新たな悪意が産み落とされ、人は踏み台にはちょうど良い、とブルジョワたちが、新たなプロパガンダをばら撒きながら、私たちのためだけに働くのです、と嘯くための金言により、働くこととは、あたかも美しいもののように感じさせるために、麻痺させられた脳内で再生される出来事の中で、木偶の坊のようになり、立ち並ぶ者を見て並ぶ者を見て、またさらにその後ろに並ぶ者により、前すら見えなくなり、なんで並んでいるかすら忘れるような間から、気配は崩壊して、数々の犠牲を生み出し、奪われる意思から、位置的なまやかしは枷に変わり、戒律により乖離した意識は、悔悟を溜め込み、体系化した位置は経過していく罪の意識に飲み込まれ、即座に混濁するだけに至り、枢要なものすら損なわれ、煩わしく示唆する言葉により補完される感覚は、保全されることすらなく、ほとんどは屁理屈にへ張りつくものを捕食し、その僅かで微かな命を引き伸ばしては、今に永続してきたからといって、この世界なんざ瞬時に消え去るだけなのだ、とニヒリズムに毒された宗教的な虚空や、その凡庸さが生み出す終末論的な発作に冒される前に、この儀式的な罪や、意思的な金言や箴言を取り払い、はびこる悪意の爪痕をパテで埋める。