昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

素肌

クリムトが書いた絵が羽化したような朝、截然たる予感が迫り、生きるとは、余暇のようなものだね、と悶える意識をストローでちゅーちゅーと吸い込む蝶々の気分で、理論上の敗北を受け入れるために引き起こされたスーパーノヴァ、巻き込まれたことにより、意識が流出し、理性を破棄し、理想を放棄した人々の夢幻、有無とユークリッド係数、叶わなかった恋のようなものが降り注ぐ古本屋、人工的な尺度と、幼稚な共生、重複する真実を繰り返し証明することで、歪な観念から卒業し、模倣することで汚れてしまった視界を洗い流して、支配的で陰鬱な週末に住まう虫たちとの和解、街路樹にかざられなイルミネーションがチカチカと綺麗で、何かにつながるほどに、疾しさに消えていく形式的な愛、異様な旋律に出迎えられ、改ざんされるだけの幼稚な集まりには、参加もしたくないから、遮られるだけの途端から解放され、関与するほどに、むしばまれては、制限などを加えられ、濾過されないドロドロとした思いや空白や迫害、たちまちに祝福される毎日に接続される喜び、制限もなく、無駄の一つもなく、つぐないや、疲れたや、使い果たしたなど、とくたばる隙間から吹き付ける風、懐かしい君の枷と、あいまいな愛の股関節にうながす潤滑油、凄艶な色彩により彩られた意味に寄り添いながら、なだらかな風であった私の理不尽な表現に形成されていく憎しみのようなものの軋み、あらゆる弊害の毒物、たちまちに戦争などを呼び覚ましながら、何かの類似品たる私たちの償いなどの声が憧憬などに誘い、今に麻痺していく感情は、浄化されることなく、負荷や不破の中で、破壊的な焦燥感に追われ、信用などを謳いながら、幼気な日々を愛せもせずに、今に縛りつけられ、軽減されない痛みを昇華させるために、私は何も知りもせず、知りたいともあまり思わずに、このわずらわしい世界を正気にさせる。