昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

パンクした自転車

部屋の隅か、
路地裏で、
おびえた目をして
震えている君、
気のふれた猿が
騒ぎ立てる放課後の憂鬱。

ぼくらの影が迫り来る
靴底に磔にされ、
消しゴムで消されるだけの
過去の普通さに酔いしれ、
悲劇を演じている
シンデレラどもの苦痛、
シンデレラを迎えにいくために、
たんまり溜め込んだ
銭をきらめかせ、
ウキウキで心を奪うんだから、
はしたなく、
穢れていて、
穢れはもしかしてなくて、
だれもほんとうは、
汚れてなんかいなくて、
ただ怖いから
浮かれて、
みんながみんな、
いかれているん、だ。