昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

虚像


 空中で分解していく思いや、そこで寄り添う愛などを導く記憶の愚鈍な物陰に隠れる君の理論に注がれる思いが、生じる由縁に帰巣し、作用し続ける先に現れる仄かな記憶に重なる思い出も、その場では邪魔になり、味気ないものを生み出し、物事を踏み台にしながら、意識的な同意を求めるだけの演奏を終え、感動的な出会いも、いつかは別れと相似し、充実感などを写真に収め、それを広めるほどに空しさだけが膨脹し、姑息な者がうながすものを信心するほどに、信じているものなどは、そこでは魯鈍なものに変わり、考えるほどにまじわる先にまつわる意味が、つたないものと合致するほどに、補足されるものに巻き込まれ、自らを拘束し、そこに生まれる苦しみだけを増幅し、そこで相違しないものが闘争を続け、もたらされた意味や、もたらされる快楽に従順なほどに、自由とは遠くなり、みちびかれるほどに、ここで見くびるだけにいたらせられるような意味の虜になり、利己的なものを重ね、危害を加えるだけの輩として、互いを敵対視するほどに保持される蔑視から、便宜的なものを運び続ける意志は、十全としたものを用いずに、用いられたものにより支配されるよろこびだけを重ね、懐疑的な日常に迫る名に犯され、同調するほどに同情を謳うような者がとりあつかう信仰に奪われる意思は、誰かの言葉を借り、君の理想を高らかに歌い上げ、さらなる同意を求め、君を追い込むために罪を背負わせるであろうし、そこで浪費し続ける先に迫るシステム的な敵意をかかえ、加算される原理や、そこで合わさる意味などは、互いとの親交を深めるために、たてまつるものへと偽装され続ける犠牲を用い、君を生贄として捧げるための詭弁が迫り、狭い価値にとどまり、そこで束縛され、最たる意味をそこない、そこかしこに空疎な疑問を残し、あらがうほどに、あてがわれる意味に充填される意思的なまがい物や、寂寞にからまり、うとましい世界を崇めるほどに、自らとの懸隔は深まり、不快感を率いて、今に用いられる苦しみを補填し、自らのルサンチマンを膨脹させ、アンチテーゼを謳い、退廃的な理論にからまりながら、かかわる意味とは、そこで束縛するための罪を用意し、安易な結末に迫るニヒリズムや、義務感を謳い、欺瞞を用いては、何かを裏切るよろこびにふるえる意識は、普遍的なものを用い、一途なものを支配するための芝居を続け、そこで補足されるものに毒され、自らが信じているものだけが、定理であり、そこで鋭利なものを用い、引き裂くような輩を排除するための疎外を勧め、整合されるものだけが、ここでの正しさを語りるなどとうながす者こそがルサンチマンであり、自らの破壊衝動を抑えるための転化から、大義を用い、率いられた思想だけが、自らを育てるなどとうながすほどに、自らとの距離は生まれ、そこで乖離していく意識は、自らにしいたげられ、そこで犯すための罪の意識を嬲りながら、内外に果てるジレンマに迫る散漫な考えから、開示されるものだけが、自らの意識を正しく引き取るのだ、と悲観し続ける者を崇めさせるための呪詛を続け、そこで受け答えを続け、与えられた答えがうながす義務的なものに左右されるほどに、最たるものをそこないながら、そこかしこに迫る疑問がうながす勝利へと移行するほどに、身近な死は、自らの死を見るためだけに自らとの別離を求めるような意思に反するような死の欲動から逃れるための闘争を続けずに、そこで負け惜しみをうながしながら、与えられた運命を否定するだけでは、自らの死を乗り越えられずに、そこで果たすための義務に覆われ、応じるだけの意味に結合していくほどに、指定されるものに支配され、そこで用いられる言葉にうながされるほどに邪推を続け、惨憺たるものをかかえながら、暗示され続ける意識が排斥し続ける先に生まれる苦痛や苦悩から逃れるための絶え間ない戦争から、異物感を取り除くための解剖を続け、汚い苦しみだけをうながすような言葉のまやかしを説き明かすために、この生命とは姑息ながらも、生きながらえようと誰かを蹴落としては、何かの上に立とうとやかましく用いられる権力欲や独占欲がキーキーと耳に響き、機械的な同調だけが、この世界を同じ方向に進ませるなどとうながすような幻想こそが、悪意であり、そこに現れる本性を読み解くために、考えるべきであり、そこで考えるものをも超え出て、そこに現れるものなどは、フラクタルなものばかりで、相違するようで、同じようなもの同士が批判し、否定し合うほどに、フラクタルなものに近づきながら、自らを見つめずに、見つかるはずもないものを追い求めるほどに、体系的なものに関わるほどに、自らとは機械化していき、ただ同調するためのツールとしてだけ発達していく限りに肯定も否定も関係なく、ただ同調するための答えだけが、今に用意される。